平成24年9月定例会が閉会して、運動会や敬老会、お祭、イベントなど慌しく出来事が過ぎ去っていきました。
今年は、これらの行事に加え、議会基本条例の制定に向けての 「市民と語る会」 があり、例年のような落ち着いた日々の訪れが足踏みしているように感じます。
少々遅くなりましたが、9月定例会に行った一般質問2件について報告します。
今回は、1件目の 「粟島航路の乗船料金について」 の報告です。
【質問】
2013年10月5日より11月4日の31日間、 『瀬戸内国際芸術祭2013』 が、粟島を会場の一つの島として開催される。
また、昨今のよく生きることとは何かを求める離島生活人気が沸き上がる中、粟島は、新たな価値観と魅力で脚光を集めている。
瀬戸内国際芸術祭の発案者であるベネッセコーポレーションの福武会長は、瀬戸内の島々が、本来人がよく生きる場所としていかに相応しいのかを語っている。
真に “ベネッセ” よく生きるとは何かを考える場所をつくりたいと願い、アートによる新たな瀬戸内の島々の価値観を発信しようと考えた。
そして、この場所に世界の子どもたちが集まる場所をつくりたいと構想を重ねてきた。
私は、粟島はこれまでここを守ってきた人々や、よく生きることを求める世代、そして、次世代を担う子どもたちにとって、新たな価値観を生み出す可能性を秘めていると考えている。
人口増加時代の価値観ではなく、人口減少時代だからこそ求められる価値観を見出すことができないか。
このような考え方を基本として、この島に新たな活力をもたらす手立ての一つが、島民が置かれている交通インフラサービスの格差解消だ。
三豊市の交通インフラの市民サービスの核はコミュニティバスで、市内をいつでもどこへでも100円で利用することができる。
しかし、粟島等に住む市民は乗船料金に大きな負担を強いられている。
そこで、 『瀬戸内国際芸術祭2013』 を契機として、乗船料金を島民は100円として、さらに、子どもとともに来島する市民も、島民と同等料金とする仕組みを打ち出せないかを問う。
【答弁】
三豊市民である島民が大きな負担を強いられていることや、瀬戸内国際芸術祭等に向けた観光客誘致の施策が必要なことは承知している。
乗船料金については、今後とも、国の支援策の動向を見極め、国県と協力し、交通弱者の方々にも配慮し、離島航路改善協議会や事業者とも連携して、安心して生活できるよう努めていく。
粟島は、瀬戸内海でも特有の文化を持つ島だ。
歴史、景色、人間のこの島の持つ総合的な魅力が、三豊市民全体に提供できる利益はないのかや、この島の持つ資源で収入を生み出せないのかなど、新たな切り口で考えていかなければならないと思っている。
その大きなチャンスが、 『瀬戸内国際芸術祭2013』 だと捉えている。
この芸術祭は、島民にとっても新しい時代の挑戦だと思い、一緒に取り組んで欲しい考えており、乗船料金だけでなく、ありとあらゆる企画を投入して、芸術祭に臨んでいく。
1件目の報告を終わりますが、今後の展開として、今、子育て支援を切り口とした乗船料金の負担軽減策を模索しています。
世界の子どもたちとまでいかなくても、せめて三豊市の子どもたちがいつでも気軽に訪れたいと思えるような物語と仕掛けを創っていこうと、プロジェクトを立ち上げることとしています。