三豊市民クラブ会派の視察研修最終日である10月26日(水)は、(財)日本自治創造学会主催の 「第3回 2011年度 日本自治創造学会 仙台大会」 に参加しました。
本年度の大会は、3・11東日本大震災によって突きつけられた、地域の復興のための自治とは何かを研究するために、被災地である仙台市にある東北福祉大学を会場として開催されました。
東京大学教授(政治学)で東日本大震災復興構想会議・議長代理の御厨貴先生から 「大震災からの復興~復興ビジョンと政治の力」 で、 復興構想会議がどのような状況で進められたのかや、なぜ復興支援が遅れたのかのお話がありました。
管首相(当時)に復興に対する独自の考えがなかったことが大きな原因であるとのお話があり、このようなリーダー不在の混乱の中行われた復興会議だが、若き官僚たちは省庁の壁を取り払い、すばらしい働きをしてくれました。
今、復興に取り組む被災自治体が求める人材とは、国がどのような支援策を執ろうとしているのかの情報を入手するための、国と地方をつなぐ役割を担う者だ、とのお話をいただきました。
東京大学教授(都市工学)で農学博士の石川幹子先生からは 「復興ビジョンと共生のまちづくり」 で、2008年発生した中国四川大地震の現地調査と復興支援で導き出された 『ペアリング支援』 の考え方のお話がありました。
東日本大震災においても行われた、顔の見える支援の一つとして復興を持続的に支援する仕組みとしてこの考えが有効でした。
また、復興に向けた基本的な考え方や、多重防御によるインフラ整備の発想転換と、逃げる計画のお話がありました。
他、地方自治政策研究所理事長で前志木市長の穂坂邦夫先生から、 「復興のまちづくり、自治の再生」 のお話がありました。
後半には、被災自治体からの報告として、佐藤仁宮城県南三陸町長、山本正徳岩手県宮古市長からの、それぞれの 「被災実態と復興への挑戦」 が話されました。
当事者ならではの魂のこもった臨場感のある報告でした。
いずれのお話も、前日の午後の南三陸町、当日の午前の仙台空港周辺と名取市の被災現場を直にこの目で見た直後であっただけに、伝わるものは尋常ではありませんでした。
視察研修の何たるかを実感したのでした。
以上で、3日間の三豊市民クラブ会派 視察研修報告を終わります。