第4回定例会では2件の質問をしました。2回に渡って報告をします。
1件目は、「豊中町本山地区の治水対策について」です。
【質問】
豊中町本山甲百合田地区では、商業施設の立地、国道11号線及び県・市道の拡張または昨今の大規模な住宅開発により、農地が大幅に減少するなどの環境変化に起因し、既存の用水路に流入する雨水や生活排水が増量し、しばしば浸水被害が発生している。特に台風の豪雨にはその被害が大きく頻度は高まっており、地域住民の自助努力では対応できない状況になりつつある。今後、さらなる大きな災害発生も危惧されるため、地域住民が不安を抱くことなく、安心して生活していくための状況改善が急務と考えられる。そこで、多面的な政策効果の期待できる方策として、遊水地を設けることによる治水対策の提案をする。
一つ目は、防災としての治水対策によって、住環境が良くなることによる地域住民の安心安全の確保。
二つ目は、現状管理不十分の隣接民有地の一部を遊水地とすることにより、新たな企業誘致にも活路が開けるという産業振興の可能性。
三つ目は、これまで借り手のなかった農地が優良農地となり、農地保全の道筋がつく。
というものだ。以上のような三方良しの政策展開の考えを問う。
【答弁】
豊中町本山地区については、台風や近年の降雨量の増加を起因とした大雨により、水路から水があふれ、たびたび浸水被害が発生していることは承知している。被害回避の対策を検討するため、令和元年度に本山地区排水対策調査業務を実施し、具体的対策を検討するための基礎資料を作成している。調査報告では、現状の水路断面の不足が指摘されているが、農業用水路としては、過不足なく利水されているため、受益者負担も発生することから、農業用水路を拡幅することは困難な面があるとされている。
一方、下流域の市河川である加奈子川は、河川護岸の老朽化から現在改修工事を計画中であり、河川の拡幅や護岸のかさ上げなどの改良工事を進めて行く予定だ。
また、県河川である竿川や財田川については、県に対して河道掘削による流水面積の拡大などの協議や改修要望を行っていく。
さらに、地元自治会からの要望のあった貯水池などの検討も行う。
議員提案の遊水地については、整備されれば十分な治水効果が期待され、浸水被害の軽減につながると考えている。また、管理不十分な土地を遊水地として利用することによる住環境改善やそれに伴う企業誘致等におけるメリット。さらに、周辺農地の保全に道筋がつくことなど多面的な効果が期待できるものと考える。
遊水地の整備について、財源の確保を行うために整備内容に合致した国の補助金等の確認や要望を行いながら幅広い視点で検討を行っていく。
1件目の質問の報告を終わります。