三豊市議会会派清風会 視察研修報告・1

令和5年(2023)1月30日(月)~2月1日(水)の3日間、会派清風会の視察研修に参加しました。訪問先は鹿児島県鹿児島市と南九州市、佐賀県佐賀市の3か所でした。

 

1日目の視察研修は、『鹿児島市すこやか子育て支援館(愛称:りぼんかん)』において、鹿児島市の子育て支援施設の運営実態を、市こども未来局子ども政策課交流係の高橋主幹から説明をいただいた。

鹿児島市の子育て支援施設は、『すこやか子育て交流館(りぼんかん)』を中央館と位置づけ、市内をカバーするように東西南北に4つの『親子つどいの広場』が設置されている。さらに、それらを補完するように3つの『児童センター』と、8か所の『地域子育て支援センター』が設置されており、現在市内には16か所の拠点施設がある。

『りぼんかん』は、子育て中の親の不安感や負担感を軽減するとともに、子育て家庭や団体等の活動をさまざまな角度からサポートする総合的な子育て支援拠点として設置されている。施設の建物は、旧保養施設を平成20年から約4億円をかけ計画・改修し、平成22年度にオープンしている。

保養施設にあった温浴施設を「じゃぶじゃぶひろば」として水遊びができるプールにするとともに、近くには砂遊びのできる「さらさらひろば」を配し、思いっきり遊んだ後でも男女別の更衣室で着替えができ、子も親も誰もがストレスなく利用できるように、旧施設の特性をうまく利用して設計・配置されている。また、旧施設の1F~4Fの構図をフルに生かし活動が館内で満たされるようになっているため、天候に左右されることがなく思いっきり体を動かして遊ぶ場所となった。管理運営費は令和4年度で1億1,100万円足らずとなっており、講座等の運営費である事業費は170万円足らずだ。

利用者は、①小学校3年生までの者及びその家族 ②妊娠中の者及びその者に同伴する者 ③子育て支援に係る活動を行う者 ④子育てに係る相談等を希望する者 となっている。

鹿児島市では、中央館である『りぼんかん』を核として他の子育て支援施設がそれぞれの役割を果たしている。4つの『親子つどいの広場』の利用者は、小学校就学前の子どもとその家族としている。3つの『児童センター』の利用者は、18歳までの児童とその家族ほか、子ども会や母親クラブなど児童健全育成を目的として組織された団体としている。8か所の『地域子育て支援センター』は、4つの『親子つどいの広場』を補完するように保育所等に委託し、きめ細やかな支援体制を確保している。

終わりに、高橋主幹から今後の課題の話があった。現在、地域の身近なところにおいて子育て家庭の支援を実施しているが、今後は、多様なニーズに多面的に対応できるよう、それぞれの施設が関係機関と連携を深め全体での取り組みが必要であるため、「りぼんかん」は統合的な拠点施設として、地域のネットワークをさらに推進していく役割があるとお話しされた。

施設整備や体制強化だけではなく、施設間の連携というソフトの重要さを認識した視察研修でした。