令和3年第1回定例会では、三豊市議会会派清風会の会長として代表質問をしました。令和3年第3回定例会における一般質問は、本当に久しぶりのこととなりました。7町が合併して誕生した三豊市の行く末を、創造するための質問を行いました。まちの豊かさとは何か、市民の皆さんの幸せとは何か、を探求するための4件の質問を行いました。
一件目 「人口減少・少子化対策のこれまでの検証と今後の展開について」
質問 三豊市は、7町合併により誕生して15年が経過した。この間、まちの成長と繁栄を人口減少・少子化対策みよる定住人口の安定確保に向け、市を挙げて取り組んできた。
このような経緯の末に、2020年(令和2年)の国勢調査の結果から、県が発表した速報は、県の中で人口減少数が最も多い自治体だったという衝撃的なものだった。さらに、疑うような数字は合併年には500人台だった出生数が、318人であったというものだ。三豊市が、他自治体よりも先手で着手してきた数々の対策の効果は雲散霧消に帰したということなのか。
この現実に対する検証を行い、これまで着手してきた人口減少・少子化対策の各種施策の総括を踏まえた、これからの政策の方向性を問う。
①20年国勢調査の人口動向結果をどのように捉えているのか
②これまで取り組んできた子育て支援や若者定住施策等の人口減少対策にかかる政策の評価について
③それらの検証に基づく政策転換の考えと展望は
④人口の増減数がまちの豊かさの指標ととらえているのか
以上の点について質問する。
答弁 指摘の通り、本市にとって衝撃的な数字だと痛感している。平成30年に策定した第2次総合計画の基本構想の中で、人口目標を63,500人プラスと掲げており、高い人口目標を設定することで、減少する人口予測をただ受け入れるのではなく、持続発展し続ける三豊市を目指し、人口減少・少子化対策を念頭に置いて、各種事業に取り組んでいる。
特に子育て支援や若者定住施策に注力してきた。子育て支援施策については、待機児童対策としてアクションプランを策定し取り組んでおり、待機児童の発生を抑制することができている。また、子育て世代包括支援センター「なないろ」の対象年齢を18歳までに拡充し、連携して包括支援に取り組んでいる。
若者定住施策については、40歳未満の住宅取得に補助金を交付し、912世帯3,131人の定住に繋がっている。
日本全体の人口が減少している中、今後は人口の減少を緩やかにしたり、少ない人口でも活力ある社会を維持することが重用になってくる。
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部が行った調査によると、出生数や出生率の向上している自治体は、若者が安心して結婚し、子どもを産み育てるために家庭、子育てと仕事を両立しやすい環境であること、経済的な安定が得られる就業、生活環境であること、住み続けたいと思える魅力や文化環境、安心感を持てることが重用だとある。
安心して子どもを産み、育てられる環境づくりを行い、住みやすいと思ってもらえる、まちづくりを考えていく必要がある。加えて、市民の一人一人が自分の求める豊かさを実現することで、三豊市を今以上に好きになってもらうことだと思う。
人口減少問題の解決方法に正解が見いだせない中、自分の生活の場所を誇りに思うシビックプライドの醸成は突破口になると考える。発想の転換も含めた新たな視点から施策を考えていく。
質問 答弁にもあったように、人口の減少を緩やかにするとともに、少ない人口でも活力ある社会を維持することが、これからの大きな課題だと思うとともに、そのための発想の転換も含めた新たな視点からの施策立案も重要なことだと思う。
結論は、人口減少にかかわらず、そこに住む人が幸せであると実感できる社会であればいいのだということだ。その人々が幸せと感じるからたくさんの人が引き付けられ、定住するし、安心して子どもを産み育てたいと思うのだ。ならば、このまちが誕生して以来、これまで積み重ねてきた各種施策と事業に、発想の転換による新しい価値を見出して、つなぎ合わせればよいのではないかということだ。
私から一つの具体的な提案だが、三豊市が誇るコミュニティーバス路線網を活かした、コミュニティーバスのサブスクリクションやAIによるダイナミックコースティング等を展開することによって、移動の自由を構築することで、シビックプライドにもつながるのではないかと考える。
このような考えを根幹とした、発想の転換と政策展開の考えを問う。
答弁 指摘の通り、人口の増減にかかわらずそこに住む人が幸せであると実感できる社会の実現が重要になってくると思う。教育、健康、福祉、環境、安全など、あらゆる施策において部署の垣根を越え、何が市民の幸せかということを念頭に置き、全職員が一丸となって取り組んでいかなくてはならない。コミュニティーバス路線に関する提案もあったように、現行制度に付加価値を加えた新たな制度の構築も重要だ。こいれは、三豊市にとってウイークポイントだと考えることも、逆転の発想でそれが豊かさにつながるよう新たな視点から考えることだと思う。
三豊市で育つ子どもたちが、夢を諦めることなくチャレンジできる環境をつくり、進学等で三豊を離れてもふるさとに帰りたいと思えるようなまちづくりを目指し、職員自身が色々なアイデアを出し合い、楽しく生き生きと仕事に取り組むことが、ひいては市民の皆さんの幸せにつながると信じ、行政、市民の皆さんが一緒になってまちづくりに取り組んでいこうと考えている。
次回も続いて、一般質問の報告をします。