「ごみ処理問題調査特別委員会」視察研修・4

「ごみ処理問題調査特別委委員会」視察研修の最終日の3日目は、前日視察した発電所施設である 『石川北部RDFセンター』 の燃料となる、RDF(生ごみを含む可燃ごみの固形燃料)の製造施設 『リサイクルセンター(クリンクルはくい)』 を訪問しました。
この施設は、前回報告した石川県北部の能登地域にある5の事務組合の一つである 『羽咋郡市広域圏事務組合』 が、総事業費60憶41,000千円を投じて建設し、平成15年から稼働運営しています。
二つの設備から構成されています。
1) ごみ燃料化施設(サーマル・リサイクル) RDF製造設備
  ・能力 66t/16時 (33t/16時) *1日当たりRDF重量にして33tの製造能力
  ・可燃ごみ処理量 約14,000t/年
  ・建設費 31憶50,000千円
  ・維持管理委託費 15年間長期契約で91億円 (年間約6億円で、トン当たり30,000円換算)
   *『石川北部リサイクルセンター』 への処理費として、トン当たり13,000円が別途負担
2) ごみ資源化施設(マテリアル・リサイクル) 資源・不燃・粗大ごみ
  ・能力 「不燃・粗大処理ライン」 11t/5時
       「缶類ライン」        2.33t/5時
       「PETボトルライン」     0.63t/5時
       「その他プラライン」     3.42t/5時
       「びん類ライン」        3.62t/5時
       「水銀使用物」        0.14t/5時
   
       合計            21.14t/5時
  ・総処理量 3,800t/年
  ・建設費 18憶40,000千円
  ・維持管理費 トン当たり32,000円
となっています。
羽咋市他2町の広域事業として、人口63,000人の20,000世帯、面積440Km2のごみの燃料化及び資源化の役割を担っています。
三豊市と類似した環境の中で検討され建設されたこの施設を見たことで、我がまちとの比較検討がより具体的に捉えることができます。
また、何よりも、建設費の財源や経営母体をどこに軸足を置くのかは、運営費負担を考えるとき、最重要課題だと確認できました。
今回の 「ごみ処理問題調査特別委員会」視察研修で、強く印象に残った点が二つあります。
一つは、それぞれの地域特性(自然環境・面積・人口世帯など)に相応しい、処理技術と規模や場所の独自の検討が欠かせないと言うことです。
もう一つは、経営が官と民のちがいによって、建設費や維持管理費など、経営全体の収支に驚くほど差が発生するとを目の当たりにできたと言うことです。
これらを参考にして、三豊市に最適なごみ処理施設とは何なのか?
コストを可能な限り削減し、その限られた資金投入が地域経済活性に最大限寄与するとともに、地域のごみに対する処理の仕組みと、意識向上につながる施設とは何か?
を、考えるきっかけとなった有意義な研修でした。