会派清風会視察研修(図書館、病院、駅)報告・1

三豊市議会会派清風会の視察研修が、2月4日(火)に天候にも恵まれて日帰りの日程で行われました。訪問先は、岡山県瀬戸内市の「市立瀬戸内市民図書館」及び「市立瀬戸内市民病院」と、高梁市の「JR備中高梁駅舎及び図書館を核とした複合施設」の、計3か所でした。

市立瀬戸内市民図書館は、私にとって2回目の訪問で、2月4日(土)の『学校図書館と子どもたちの学び』講演会に続いての訪問となりました。

 

市立瀬戸内市民図書館 ”もみわ広場” は、市長のまちづくりは人づくりであるとの考えから、市の直営で建設運営されている。オープンして半年が過ぎたばかりの最新の図書館で、総事業費9億6千万円余、延床面積2,400㎡弱で、収蔵冊数は現在9万冊ほどだが、10年後を目標に20万冊に増やす計画だ。職員数は10名で、その内訳は司書9名と学芸員1名(正職5、臨職5)で、年間運営費用は約1億円を予算化している。

計画構想の段階から、運営方針や企画設計にかかわってきた嶋田館長の図書館に対する情熱が、施設環境づくりと運営に生かされている。基本理念は「もちより・みつけ・わけあう広場」だ。ここから愛称の ”もみわ広場” となっている。基本理念を実現するための7つの指針は、 ①市民が夢を語り、可能性を拡げる広場 ②コミュニティづくりに役立つ広場 ③子どもの成長を支え、子育てを応援する広場 ④高齢者の輝きを大切にする広場 ⑤文化・芸術との出会いを生む広場 ⑥すべての人の居場所としての広場 ⑦瀬戸内市内の魅力を発見し、発信する広場 だ。

次に、図書館が誕生するまでの市民参加は、図書館整備の計画づくりに市民参加によるワークショップ「としょかん未来ミーティング」を12回開催し、「基本構想」を策定した。これを参考に「基本計画」や「実施計画」を展開している。

瀬戸内市には ”もみわ広場” の他に2つの図書館がある。合併前の旧町から2館とも公民館図書館として、地域に密着したものだったため、地域コミュニティ拠点として充実していこうとしている。”もみわ広場”を核に、2つの図書館及び保育所、幼稚園、高齢者施設を巡回する移動図書館によって、市内全域に図書館サービスネットワークを展開している。また、地域学習機能として、図書と郷土資料をあわせて展示するほか、地元出身の世界的な糸操り人形師竹田喜之助を顕彰するなど、郷土展示機能による地域学習の推進も行っている。他に、「学び直し」のための生涯学習拠点事業や、学校図書館支援、市民との連携による「おはなし会」や「絵本ライブ」、「図書館基金」の設立などの活動を展開している。

 

ピカピカの最新図書館であるため、「明るくてきれい」であることから滞在型の利用となっており、小中高生も学校帰りによく立ち寄っているとのことです。さらに、”もみわ広場” を市民と一緒に育てていこうとの願いが、図書館友の会という市民の会が結成され「もみわフレンズ」の名がつけられたとのことです。

構想から実施・運営に向けて、市民参加をいかに丁寧に進めていくのかに、市民に愛される施設となるための条件がすべて含まれていることを、改めて感じた研修でした。

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