戸別所得補償制度モデル対策 (2)

前回に引き続いて、戸別所得補償制度モデル対策の確認をしたいと思います。
今回は、 『水田利活用自給力向上事業』 についてです。
“お米を作らない水田で、定められた作物を作ることに対する助成です。”
【対象農業者】
販売目的で、交付対象作物を生産する農業者・集落営農であること。
【対象作物と交付単価】
① 食料自給率向上のための転作田での作付け戦略作物は、交付単価によって5種類の区分がされています。
・麦(小麦・はだか麦)・・・10a当たり37,000円以内(変動する)
・大豆(黒大豆含む)・・・・10a当たり35,000円以内(変動する)
・飼料作物・・・・・・・・・・・・10a当たり26,000千円以内(変動する)
・新規需要米(飼料用・バイオ燃料用米・WCS用稲-多収米)・・・10a当たり80,000円(固定)
・そば、なたね、加工用米・・・10a当たり20,000円(固定)
② その他作物として、水稲や戦略作物を作付けしない水田を対象に、香川県独自に指定する36品目の野菜、果樹があります。
・10a当たり3,000円以内・・・景観形成作物(カラシナ、コスモス、菜の花、ヒマワリ、レンゲ)、
                   地力増進作物(セスバニヤ、ソルガム、トウモロコシ、ヘアリーベッチ、レンゲ)
・10a当たり5,000円以内・・・サトイモ、自然薯、タマネギ、ナス、馬鈴薯、メロン、オリーブ、カーネーション、苗木(オリーブ、ケヤキ、コナラ、ヒノキ)
・10a当たり8,000円以内・・・オクラ、サトウキビ、ニンニク、パセリ、ピーマン、モロヘイヤ、バラ、ラナンキュラス)
・10a当たり10,000円以内・・・トマト、レタス、ヒマワリ、マーガレット、タバコ
・10a当たり13,000円以内・・・青ネギ、イチゴ、エンサイ、キャベツ、キュウリ、採種タマネギ、キク、松盆栽
・10a当たり15,000円以内・・・アスパラガス、スイートコーン、ナバナ、ブロッコリー
【激変緩和措置】
今回の制度によって助成額が減額となる地域では、単価設定の弾力的な運用で激変緩和措置があります。
三豊市独自では、レタスに10a当たり25,000円以内、ブロッコリーには12,000円以内を上記単価に上乗せします。
このような制度内容になっているようです。
思いがけず、「三豊菜の花プロジェクト」で作付けしている菜の花(なたね)が、戦略作物36品目の一つとなっています。
それならば、これに乗じて菜の花(なたね)収穫の後は“そば”を蒔き、10a当たり40,000円の助成に向け事業参画しようと申告しました。
がたがた言う前に、とにかく自分で実行し体験してみることが、政策に対する正しい評価につながるのだろうと思っています。
戸別所得補償制度の政策の善し悪しとは別に、少なくとも、私にとっては農業政策の研究に本気になるきっかけとなっていることには違いないのです。