会派視察研修 IN 上勝

三豊市議会の第一会派である 「三豊市民クラブ」 の第一回の視察研修を、4月15日(木)に実施しました。
参加者は、市民クラブ11名の内、都合のつかなかった者一名を除く10名と、無会派から2名の参加者のあわせて12名で、徳島県上勝町での日帰り研修でした。
ごみ処理技術検討委員会から答申が出され、ごみ処理施設の議論が本格的になろうとしているこの時点で、三豊市議会としてのごみ処理に関する現状を根拠とした、主体的な案を導き出さなくてはなりません。
そのためには、ごみ問題の全体像を知るために、現実の再認識が必要だと感じていました。
また、ごみ処理施設建設は出口の問題ですが、何よりも、入り口の問題である、ごみを減らすための分別回収の仕組みを考えることが、必要なのだとも感じていました。
上勝町は、徹底分別回収によるごみ減量化の先進地で、平成15年に 「2020年を目標にした『ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)宣言』」 を行い、ごみの減量化・資源化に取り組んでいます。
今回の研修の主な目的は、ごみゼロの基本となる上勝町における 「ステーション回収」 について学ものです。
『ゼロ・ウエイスト』 とは、「無駄、浪費、ごみをなくす」 と言う意味で、ごみ処理対策に追われるのではなく、消費や日常生活の大本から変えて、ごみを出さないようにしようとする考えです。
研修場所は、NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミー事務局のある、上勝町唯一のごみ収集施設がある、日比ヶ谷ごみステーションで行われました。
ここでは、町民によって持ち込まれたごみが34分別回収されており、ごみ回収車による移動回収はありません。
年中7:30~14:00開かれており、平日は1人、休日は3人体制で作業員が従事しています。
そして、分別に迷う町民に対して助言しており、家族連れの利用者にとっても、子どもたちのごみ・環境教育に効果を上げています。
高齢者など自ら持ち込めない人のためには、シルバー人材センターの有料ボランティアによる、運搬支援制度(45㍑当たり10円負担で、シルバーには200円補助)があり、依頼する側も気兼ねせずに利用でき好評だとのことです。
自分たちが出したごみに責任を持ち、それが利益につながり、さらに、それがどのように処理され利用されているのかを知ることで、やる気と展望が開け持続力につながって行くのです。
三豊市に置き換えると、市民がごみ問題に積極的に関わることで、自らに利益がもたらされ、夢が広がることが重要なのだと思います。
ごみ処理施設建設の議論の大前提として、ごみを忌み嫌うのではなく、ごみは私たちそのものであり、また、お金になる資源として、私たちの日常生活とともにあることに気づく政策が、必要なのだろうと実感した研修でした。