会派視察研修報告・1

平成28年1月19日(火)~21日(木)の3日間、三豊市議会会派「啓明会」の行政視察研修に参加しました。報告が遅くなったことで、この間に会派構成が変わってしまいました。何事も早くしなければ、何が起きるのかわからないことを改めて感じ、反省しきりです。気を取り直して、これまでと変わらず報告をします。

一日目の視察先な、福岡県大木町にある「農事組合法人 モア・ハウス」です。ここでは‟女性主役の農業”について研修しました。

大木町は、福岡県の南西部に位置し、温暖多雨の穏やかな気候であるとともに、町全体が平らで農耕地に適してています。町全域に張り巡らされた堀(クリーク)は、中世から整備されておりその恩恵を引き継ぎ、現在も理想的な田園地帯となっています。このような環境にあって、大木町は福岡県で有数のきのこ生産地となっています。

今回訪問した「モア・ハウス」は、平成9年に女性4名による共同出資で、ぶなしめじとアスパラガスの栽培を中心とする農事組合法人として、設立されました。設立のきっかけは、家の嫁であることに収まりたくなかったことです。「普通の農家のお母さんだった私たちが、素敵な田舎に変えていきたいと夢を抱いた」のです。そして、その意思を物心両面から熱烈に応援してくれた、地域の有力者の男性の理解もあったのです。

経営理念は、「生産を通して利益を生み‟素敵な田舎”の実現に貢献する」です。経営方針は、①成功は皆で分配する ②仕事は自分が背負う ③技術を向上させる ④経営をガラス張りにする として、設立から18年の実績を重ねています。

<施設内容>  ●しめじ関連施設:総事業費 1億8,453千円(内補助金 48,653千円)  敷地面積 1,612㎡  建築面積 822㎡  ●アスパラガス関連施設:総事業費 21,893千円(内補助金 4,410千円)  ハウス面積 100a  ほ場 150a

現在の理事長は、説明をして下さった大藪佐恵子さんで、6種類のきのこを栽培し、農産加工やレストラン「ビストロくるるん」を経営するなどして、年商1億5千万円を売り上げています。

「モア・ハウス」では、毎年海外へ研修に行きます。その目的は、女性である自分たちが‟素敵な田舎”を実現するためには、自分たちが「素敵なところを見に行って、素敵な生活を知る」ことにあります。農産加工品の試食も、女性の視点を重要にしており、女性ならではの感性を取り入れた経営を実践しています。

‟女性主役の農業”の成功の秘訣は、元気で明るい魅力的なリーダーと楽しい仲間がたくさん集まることなのだと思います。女性の視点による全員参加の経営実践が無ければ、成長も持続もないことを実感できた研修でした。

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