地域資源としての地元企業・16

今回の企業訪問は、三豊市三野町にある屋根工事業の (有)藤安瓦 の藤田隆志さんを訪問しました。
事務所は、先月訪問した 石川土地家屋調査士事務所 から程近い同じ大見地区にあり、三豊の典型的なふるさとを感じる静かな集落の中にあります。
先ず出迎えてくれたのが、日本瓦を材料に作られた “瓦雑貨” の数々でした。
きれいに飾られていて、訪れる人の心を和ませてくれます。
好者にとっての隠れ屋のような雰囲気を感じさせます。
藤安瓦は、隆志さんのお父さんである康夫さんが、1987年に屋根瓦の施工会社から独立し創業しました。
そして、2000年に会社組織となり、(有)藤安瓦 となっています。
ちなみに、社名の由来は、藤田の藤と社長であるお父さんの安?・・・エ?!・・・康でしょう?
多分、康(やす)とかけて、安心・安全・安い?で安の字を使って、社名としたのだということです。
隆志さんは、高校卒業後に大学に進学しましたが、一年半後に阪神大地震で被災し、これをきっかけに帰郷しました。
一時は、学生時代のサッカー経験を活かし、サッカーの学校へ行こうかとも迷ったようですが、お父さんの背中を見ながらの瓦職人の修行の道を選ぶこととなりました。
19歳のときでした。
それから14年の歳月が過ぎ現在33歳となり、職人としては働き盛りとなりました。
ところが、大地震以来の屋根材料の変化による日本瓦ばならと、経済低迷の長期化で屋根工事の仕事が激減し、2、3年前には2ヶ月の間ほとんど仕事が無かった時期もあったようです。
そんな中でも、「瓦」を愛する心は萎えるどころか、その新たな魅力と斬新な活用方法を模索するエネルギーへと転化してゆきました。
それが、一番に出迎えてくれた “瓦雑貨” です。
こよなく愛する「瓦」に新たな命を吹き込み、 “瓦雑貨”を活かしたガーデニング事業の展開も視野にあるようです。
これから何かを始めそうな気概が伝わってくる、人としてのエネルギーを感じる隆志さんです。
日常の生活の中に溶け込んで、当たり前のようにあって、住み訪れる人々の心を潤す、小さくても暖かい “庭” 創りへの挑戦に期待したいと思います。
同席してくださった隆志さんのお母さんの、手作り小物の仲間と毎月数日だけ開くお店の話など、たびたび訪れたい家族経営の良さが伺えた訪問でした。
信じ、愛するもののために更なる飛躍を応援したいと思います。
伺う時間を勘違いしていたようで、遅れてすみませんでした。
ありがとうございました。