教育民生常任委員会 視察研修・2

教育民生常任委員会の視察研修2日目は、岐阜県中津川市での 『自治体病院について』 の研修でした。
中津川市は、明治、昭和と幾多の町村合併を経て、とりわけ平成17年の平成の大合併では、全国唯一の越県合併を実現するなど、坂下町など計7町村を合併し、現在人口 84,000人余、面積676.38km2の広大な農山村地域を含む田園工業都市となっています。
中津川市には、「総合病院 中津川市民病院」と「国民健康保険 坂下病院」の2つの市立病院があります。
両市立病院は、相互の特性と独自性を活かした連携で、市民のみならず長野県木曽郡南部と東濃医療圏の東部地域の医療を担っています。
2つの市立病院の経営内容については、
「市民病院」は、急性期多機能病棟増設などによる30億円を超える設備投資で、又、「坂下病院」も新病院建設投資が大きく赤字決算が続いています。
このため、62億円の繰越欠損金を抱えることとなっていて、これに対して、平成19年度一般会計から7億円を繰り入れています。
これにあわせ、両病院の経営改善に向けた 「改革プラン」 策定が行われるとともに、「中津川市地域保健医療計画」 を策定し、地域の保険、医療、介護、福祉の活動の充実が確認されています。
「中津川市地域保健医療計画」 における両病院の位置づけは、医療機関の機能分担と地域連携に基づく医療連携の推進が有効だとする中で、それぞれの役割分担を明確にし、協力連携することです。
一般会計負担の考えとして、地方公営企業である 『自治体病院』 は、地域住民の健康を守るために採算性だけを求めることはできません。
そのため、改革プランの達成状況の評価によって、一般会計からの繰出し金を病院経営状況を見ながら調整してゆこうとしています。
この視察研修で特に感じたことは、医療機関の役割分担と連携は当然のこととして、地域医療の基本は医師と看護師などの医療現場従事者のマンパワー確保につきると言うことです。
名古屋大学との強いつながりで医師の派遣を受けています。
更に、医師、看護師確保のための政策として、奨学金制度を持っており人材確保に効果をあげています。
三豊市に目を向ければ、「医師が来てくれない。看護師が集まらない」 と嘆くだけではなく、地域医療に携わる人材を自前で育成して、ふるさとに帰ってきて貢献してくれるような、奨学金制度の創設も一つの政策になると再確認したのです。