「明日の農業について考えよう」講演会

「三豊市は、野菜の栽培に適した気候風土を持っている。
独自の新たな農業のチャレンジができます。」と、その人は断言していました。
1月30日(金)の夜、三豊市豊中町公民館大ホールで明日の農業を考える講演会が、三豊市役所フルーツ王国推進室の主催によって開催されました。
その講演の中での言葉でした。
その人とは、高松で多種多様な野菜を栽培する、(有)コスモファーム 代表取締役 中村敏樹さんです。
少量・多品種の「差別化農産物」の生産や流通に力を入れており、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師、野菜生活塾塾長として、全国各地で講演をおこなっています。
新たな農業の取り組みとして、ブランド化された 「鎌倉野菜」 を事例に話が進められました。
『日本の農業の現状は、年収平均60万円で後継者が育つはずが無い。
狭い面積でも効率的な農業を探らなくてはならない。
鎌倉では、「鎌倉農協連直売所」があり、開店のAM7:00前からオーナーレストランのシェフが並んで待っている。
鎌倉で作られた野菜を使ったレストランが大人気となっているからだ。
その理由は、伝統野菜や外国種の野菜が豊富に品揃えされていて、オーナーシェフは店オリジナルのベジタブルメニューを提供できるとことにある。
このことで判るのは、農業のマーケティングの重要性がはっきりすということだ。
客の欲しがるものは何なのかを見つけ、その要望にどのような作物で応えるのかであり、この上に、その食べ方の提案ができれば更に良い。
通称 「連売所」 では、27戸の農家が会員となり運営している。
1.2haに約70種類の野菜・ハーブを作付けし、年間2,000万円を超える売り上げの農家もいる。
これまでの日本の農業から、新たな農業の取り組みが必要だ。
「大規模・単一品目専業経営」 「ハウスなどを活用した周年生産」 などの従来の農業経営から脱却し、「旬」 「新鮮さ」 「本物の味」 などをキーワードに、新たな価値を追求する農業経営へ移行することだ。
その背景には、“こだわり志向” “健康志向” “本物志向” があり、これらの志向はこれまでの大量生産・大量消費の反対をさすものだ。
まさに、「鎌倉野菜」に例を見る少量・多品目の農業経営が明日の農業ではないか。
三豊市の気候風土に適した農業へチャレンジしよう。』
三豊市の農家や農業の現状を受け入れ、やる気さえあれば新しい展望が描けるお話でした。
「明日の農業について考えよう」 から 「今やれる農業にチャレンジしよう」のメッセージを強く感じました。
私も先ずは、自分が食べてみたい、育ててみたいという素直な気持ちを大切にして、家庭菜園から始めようと思っています。
今朝、初めてブロッコリーの収穫を経験しました。
少しずつ芸が増えてゆきそうです。