丑年だからというわけではないのでしょうが、『鈍牛』と綽名された 元首相 故・大平正芳先生の、政治家としての生涯を著した本を手に取る幸運に恵まれました。
福永文夫著 《大平正芳 「戦後保守」とは何か》の題名で、帯には
“戦後政治を問う~派閥抗争に揺れた1970年代、21世紀を見据え、「戦後の総決算」、消費税導入を訴えた大平。初の衆参同日選挙戦最中、急死した「戦後保守」の真実”
の文字があります。
届けてくださったのは、観音寺市にある大平記念館館長の加地淑久さんで、父の生前に陶芸教室で一時期をともに過ごしていただいた方です。
昨年末に加地さんと父と私の三人で、久しぶりに教室の前で立ち話をしたばかりで、突然の出来事を後に知り、信じられない気持ちでお参りに来てくださったのです。
父との思い出話とともに
「大平は、膨大な量の本を読んだ。
政治に携わるものはしっかり読書をしなくてはならない。
今の政治家は本を読まなすぎる。」
と話しながら手渡してくださいました。
読み出してまだ はしがき と 序章 ですが、熟読したいと思っています。
今般の日本政治のドタバタ劇を見聞きするに付け、この時期にこのような本が世に出ることの意味は、『鈍牛』とともに『最後の政治家』といわれた、「大平正芳」のような人物が待望されていることの証のようです。
これからちょくちょく、大平記念館にお邪魔しようと思っています。