12月14日(日)の四国新聞の「一日一言」に、香川県出身の南原繁・元東大総長の“伝えたかったこと「平和の価値」、「教育の重要性」、「宗教心」の再検討の必要性”の記事が書かれていました。
一週間以上も前の水谷修先生の講演と繋がる部分が感じられ、少しでもそれを伝えたいと思ったのです。
夜回り先生こと、水谷修先生が三豊市にやってきました。
12月6日(土)、豊中町体育館において、三豊ライオンズクラブ、三豊市青少年健全育成市民会議、三豊市PTA連絡協議会(健全育成委員会)の三者共催で、三豊市教育委員会の後援による、
夜回り先生 講演会
「今、子どもたちは!!」~私たちにできること、しなければならないこと~
が、開催されました。
横浜市の定時制高校の教員として、そして、生徒指導担当として勤務する12年間に出会った若者たちとの関わりの中で経験した、様々な出来事や、今、直面している子どもたちからのメール、電話相談など、深刻な中にも熱い思いが伝わる感動的なお話でした。
中・高校生の非行、薬物汚染、不登校、引きこもり、自殺など、どこに原因があり取り巻く大人にどうあって欲しいかを考えさせる、貴重な気づきの機会となりました。
水谷先生の信念として、人に心や気持ちを伝え、本当に分かり合うためには、同じ空気の中で顔を見て目を合わせる時を、共有するしかないといいます。
その意味から、テレビ、インターネット、ケータイメールは、まさに諸悪の根源だといえます。
目の前にいる人と話しているようで、実はケータイメールでそこに居ない人と話をしているのです。
人を人と見ない関係が生まれてきます。
この問題の効果的な解消方法がいくつかあります。
一つは、子どもを温かく見守り、決して叱らず殴らずやさしく接することです。
現代の日本の子どもたちは、叱られて追い込まれて育てられすぎているため、大切にされているという感覚が希薄なのです。
子どもたちが、一番心安らぐ場所としての『家庭』を復活しなければなりません。
もう一つは、テレビ、インターネット利用の時間を少なくして、ケータイの使用を制限することです。
そしてもう一つは、特に自傷、自殺行為のある子どもには、場合によっては“宗教”の力を借りるのです。
事実、教会やお寺で生活する子どもたちの心は安定し、自らの体を蔑ろにしないのです。
現代の子どもたちが変わったといわれるが、日本人としての神仏に対する畏敬の念は決して変わってはいません。
大人の社会が正面から向き合い、逃げないことなのです。
私たちが本気になって取り組めば、できることは色々あるようです。
講演の中で水谷先生からの提案もありましたが、、橋下大阪府知事が主張している「子どものケータイ使用禁止条例」制定や、宗教心の醸成のための宗教界との連携などは、子どもだけではなく、安らぎの場としての『家庭』づくりの、可能性が大きいと感じています。
南原繁先生の「伝えたかったこと」は、今、水谷修先生の「伝えたいこと」と同じなのだろうと、手を合わせ深々と頭をたれているのです。