連日35℃を超す猛暑日が続いています。10日ほど前の北海道における、三豊市議会会派『三豊市民クラブ』の視察研修が、懐かしくて、恋しくてなりません。まだ7月半ばだというのにたまらない暑さです。6月29日(土)~7月2日(火)の4日間の視察研修報告を、大地を吹き渡る涼やかな空気も一緒にお伝えできればと思っています。視察研修先は、洞爺湖町、別海町、札幌市の3つの自治体です。
6月29日と30日に訪問した洞爺湖町は三豊市の友好都市で、旧財田町時代から数えて38年となり、子どもたちの交流事業のフレンドリーツアーが始まって20周年を迎えます。また、昨年、災害時における相互支援協定を結ぶなど、お互いが市町村合併を経る中においても、より深い関係を築いています。これまでの友好の歴史に加え、これからの新たな交流のためにも、議会同士の親交をさらに深めることも、有事への備えに欠くことができないと考えています。大自然の持つ抗うことのできない力を、常に感じながら生きる洞爺湖町の人々の、自然とのかかわり方や危機管理意識を、私たちは学ばなければならないと思っています。
洞爺湖町は、〔洞爺湖有珠山ジオパーク〕の真ん中にあります。ユネスコが支援する世界ジオパークに、2009年糸魚川ジオパーク、島原半島ジオパークとともに国内で初めて登録されました。洞爺湖や有珠山は、約11万年前の大噴火によって洞爺カルデラが誕生し、その後幾度もの噴火を繰り返してきました。近年では、1944~45年に昭和新山が、1977~78年に有珠新山が誕生するなど、変動し続けてきました。2000年に発生して有珠山ろくの温泉街や国道からの噴火は、先人たちの地道な観測の結果事前非難が成功し、死者0人であったことは、自然災害に備えた危機管理の貴重な記録です。噴火口から1kmも離れておらず、大量の岩石を直撃した「とうやこ幼稚園」の園児が、速やかな避難で全員無事であったことは、学ぶに余りある事実です。これを風化させることのないように、園舎は当時のままに保存されています。
ジオパークの取り組みは、自然災害と隣り合わせの環境を、『大地・火山のもたらした恩恵』ととらえ観光資源として、【変動する大地と共生】をテーマにした地域活性化施策となっています。この推進を担うのは、洞爺湖町や伊達市などでつくる 洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会 です。「大地のパワーと恵みを、体験!発見!」するジオツアーを企画し、温泉はじめ景観・自然、豊富な学びの場として、地域産業の核としています。年間180万人ほどの観光客があり、近年は近隣諸国からの外国人観光客が2割を超えているとのことです。
翌日に参加した 洞爺湖町産業まつり は、洞爺湖の北岸にある財田地区(旧洞爺村)で開催され、地元の農・畜・海産品が豊富に出品され、ひしめくような参加者で大いににぎわっていました。三豊市から直送された財田町の桃も人気で、交流の確かさを実感することができました。
三豊市民クラブ会派として、友好都市である洞爺湖町に、フレンドリーツアー20周年というこの機会に訪問することができ、交流を深めることができたことは大きな意味があったと思います。真屋町長並びに綱島教育長、千葉町議会議長他、町と議会あげてのおもてなしに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
秋の、三豊市への訪問を心からお待ち申し上げます。