三豊市議会の保守系会派である七宝会の「医療問題研究会」で、三豊市立永康病院の若宮事務長から“永康病院の現状について”のお話がありました。
当市には、永康病院と西香川病院の二つの市立病院と、三豊総合病院の一つの組合立病院を抱えています。
現在、日本国内には973の自治体病院があり、その8割が赤字経営であると言われています。
自治体病院改革として、財政健全化法の施行に端を発して、各自治体病院では“財政の健全化” “地域医療ネットワーク再編” “経営形態の検討” の計画の策定が求められています。
自治体病院の地域での役割を明確にし、統廃合や存廃も含め行政の繰入金基準を鮮明にし、経営の安定と医療の質を確保しようとしています。
地域医療における自治体病院のあり方と役割に対する議論が、財政と絡んで本格化するものと思います。
<永康病院の沿革>
昭和24年 詫間町・荘内村・粟島村の組合立として、「とこしえにやすらかなれ」との願いを込め、永康病院と命名され開設された。
昭和30年 町村合併により、詫間町立国民健康保険直営永康病院となる。
平成18年 合併によって、三豊市立永康病院となる。(医師9名、診療科10科、病床数199床、病床利用率74.9)
<永康病院の特徴>
救急指定・広域救護・僻地支援・労災指定を受け、北三豊地区の中核病院・救急病院となっている。
僻地医療支援病院として、志志島診療所医師派遣並びに、にお荘とたくま荘の特養介護施設への派遣を行っている。
臨床研修医協力施設として、香川大学医学部付属病院から地域医療福祉と、精神科分野を受け持っている。
広域救護病院として、災害時に医師1:看護師3:補助2の6名で1チームの救護班派遣の役割を担っている。(市内に他、岩崎・橋本病院がある)
学生の実習受け入れとして、三豊准看と香川西より看護師を、四国リハビリと穴吹リハビリより理学・作業療法士を、瀬戸内短大から栄養士、徳島文理大から薬剤師を受け入れている。
三豊市立永康病院は、三豊市内では診療科・病床数とも最大規模の病院です。
この病院の位置づけは、財政と医療の質や地域医療ネットワークなど、これからの三豊市の地域医療のあり方に大きく影響を与えるものと考えられます。