24日、高松のホテルで財務省四国財務局の主催による、赤羽財務副大臣との意見交換会が開かれ参加しました。
「日本の財政を考える」をテーマにして、パネルディスカッションが行われました。パネラーは、井原香川大学名誉教授、小西関西学院大学大学院教授、谷口四国経済連合会専務理事、村山帝國製薬(株)代表取締役社長の4氏で、それぞれの専門と立場での意見が述べられました。
井原さんは、国の一般会計の約542兆円の公債残高は、急速な人口の高齢化に伴う社会保障費の増大と、景気低迷による減税政策によって積み重ねられてきた、という現状分析を述べられた。また、個人の美徳(物を大切にする)と経済の活性(消費する)とのバイアスをどのようにつなぐのか、といった問答のような投げかけがあった。
小西さんは、国民一人ひとりが、自分が財務大臣になったつもりで考えられるような分かりやすい説明が必要だと述べた上で、家計とは借金を無くすることが前提となるが国の経営は無借金経営が必ずしもスタンダードではないと述べた。ただ、プライマリーバランスをとって持続可能な状態にはしましょう。そのためには歳出歳入を一緒に考えなければならない。国民に増税がお願いできるように歳出をしっかり削減しましょう。そして、国と国民との信頼関係をどう作るのかと言うことが大前提だ、と述べられた。
谷口さんは、地方の財政状況を言うとき、家計に例え地方交付税を国からの「仕送り」と表現するが、不労所得のようなイメージが強く、本来の地方と国のありかたに誤解を招いているようで呼び方を変えて欲しい、との提言があった。また、「日本の財政を考える」と暗くなってしまうが、長寿社会は幸せなことで社会保障費が沢山いるということは、良い社会のはずなのだが、の話は国のあり方の原点とは何かを思った。
村山さんは、ミクロとマクロ経済の観点から企業経営者としての持論を述べられた。個人の貯蓄が市場に出回るようにしなければならない。戦後の日本経済を成長に導いたのは、企業が設備投資をすることで借金をし、それで儲けた利益を市場に戻したからである。今、国に最も求められるのは、企業が設備投資をしたいと思わせる環境整備である、と述べられた。
最後に、赤羽副大臣は社会保障費について「医療や介護は現状のままではやってゆけない。負担が増えても持続可能な制度にするために国民に理解を得られるように改めて行く必要がある。」と挨拶された。
社会保障費の増大と、減税政策による借金大国日本。
小西先生が最後におっしゃった言葉が耳に残る。「日本の国債償還能力と、増税も出来るところを世界に見せることが大事」
この国の再建は国民一人ひとりの意思によるしかないのではないか。そんな当たり前のことに行き着く。
中福祉・低負担から高福祉・高負担?それとも低福祉・低負担?
どうする三豊市・・・・・・・・