地球温暖化による異常気象とも言えるこの夏の酷暑は、10月に入りやっと秋の気配を感じるようになってきました。
ひと夏に1度ならずも2度までもの渇水危機は、香川県の水事情が早明浦ダム頼みではもはや限界であることを示しています。
今、独立行政法人水資源機構の事業として、平成11年度から20年度の工期で、三豊市山本町と財田町にまたがる地域に「香川用水調整池」が建設されています。
この調整池は、農業用水ではなく水道専用調整池(貯水量305万立方メートル・既存農業用水大池分5万立方メートル含む)として、香川県の4浄水場へ配水し県下の渇水に備えることを目的とし、来年度の完成を目前にしています。
まちづくり調査特別委員会では、貯水量確保のための掘削工事から発生する土によってできる、7.5ヘクタールの造成地利用が検討されています。
造成地の整備は、水資源機構で行い後の維持管理は三豊市で行う方向となっています。
後々の費用負担を考えると、“ハコモノ”はできるだけ造らずに上水設備やトイレ、休憩所、防災倉庫などにとどめ、活用方法に幅を持たせる多目的広場が良いのではないか、との意見が多くなっています。
私も大筋この方向で良いと思っていますが、更に踏み込んで“誰もが、いつでも”健康増進と機能回復運動に利用できる、香川県西部地域のスポーツパークにできないかと考えています。
“誰でも、いつでも、いつまでも”を掲げる総合型地域スポーツクラブの活動の拠点として、老若男女はもちろん健常者と障害者の隔てなく、自らの責任と各々の都合に合わせ利用できれば良いと思っています。
森と豊かな水を湛える恵まれた自然の中で、思いっきり胸一杯に空気を吸って汗を流す光景を想像してください。
子どもたちは緑の絨毯の上でサッカーや野球で走り回り、高齢者は体力に合わせ思い思いに体を動かし、障害者は大空の下で障害者スポーツ(アダプテッドスポーツ)や車いすマラソンを楽しむのです。
このスポーツパークから世代や立場や境遇を越え、新たな交流が始まり相互理解が生まれるのだと思うのです。
そのためには、高齢者や障害者にも配慮したユニバーサルデザインの思想を組み込んだ整備が基本となります。
足腰の弱い方でも移動しやすい導入路や、車いす走行ができる少し高低差(アップダウン)のある周遊路などが考えられます。
まちづくり調査特別委員会へ提案すべく、具体的な検討を独自に行っているところです。