三豊市議会広報委員会行政視察研修の2件目の訪問先は、三重県亀山市です。広報紙やホームページ等の取り組みについて報告をします。
亀山市は、時代に関係なくこれまで交通の結節点としての役割を担ってきた。平成17年に関町と合併し、人口5万人弱、世帯数20,700世帯余、面積190.91㎢となっている。これからも変わらず、高速道路やリニア構想による結節点としての発展が期待されている。
亀山市議会広聴広報委員会から説明があった。
[議会広報紙] 広聴広報委員会が編集する『亀山市議会だより』は、定例会4回と新年号(臨時会含む)1回の発行となっている。平成27年5月16日号から本文を横書きにするなどリニューアルしており、発行部数は平成28年度17,800部。費用は年間2,600,000円。
[ケーブルTVとインターネット] 広聴広報委員会は、議会広報紙の発行だけでなく、議会報告番組『こんにちわ!市議会です』の監修と広聴機能を担っている。この番組は、平成23年10月から放送開始している。収録スタジオにおいて、各常任委員長がカメラを前にして委員会報告をした映像を、ケーブルTVとインターネット配信している。番組制作経費は、15分番組1本205,200円(放送期間は1週間)で、4定例会で820,800円。
[ホームページ] 平成21年9月定例会から議会映像の録画配信をスタート。平成25年にリニューアルと議会の情報化に関する議員アンケートを実施。同年9月定例会から、常任委員会行政視察報告を公開。平成26年から、政務活動費の会計帳簿を公開。同年、市議会に関する市民意識調査の実施にあわせ、HPからも回答ができるようにする。平成27年リニューアル。平成28年5月から、政務活動費の領収書を公開。
[議会報告会] 議会報告会は行っていないが、方向性を示すための検討中だ。議会報告会には二つの意味がある。議会報告での広報の部分と、直接市民から様々な意見を聞き、政策に結び付ける広聴の部分がある。議会のあり方等検討特別委員会において「直接、市民と議会が話し合う場づくり」として、議会報告会の扱いを議論した結果、2ステップ論として、すぐに議会報告会を開催するのではなく、委員会機能を強化して各常任委員会における「所管事務調査」活動としてテーマを掲げ、市民(団体)との協議を行い、市長に政策提言を行う。そして、議会としての議論のあり方を調査・研究し、ある程度力の付いたところで市民への議会報告会を行うこととしている。
亀山市の視察研修で最も印象に残ったのは、各常任委員長がカメラを通して市民に直接委員会報告をする『こんにちわ!市議会です』です。ケーブルTVやインターネットの情報伝達技術を利用することで、議会が市民にとってとても身近な存在に感じることができると思ったからです。実際に、前の市議会議員選挙では20才台の挑戦があり、議員として活躍しています。議会報告会に加え、画像を通した議員の議会報告のスタイルは、若い世代の政治参加に大いにつながるとともに、志の高い人材が地方議会に参加する起爆剤になると気づきました。
議会の広聴広報の手法は多様ですが、それらを組み合わせたシステムとして運用することで、全ての世代の市民に伝わるようにしなくてはなりません。究極の広報とは、誰もが議員になって活躍したいと感じることのできる、カッコいいものにならなくれはなりません。でなければ、地方議会は崩壊するのではないかとさえ感じています。ここに広聴広報の大きな役割があるのです。
以上で、三豊市議会広報委員会の行政視察研修報告を終わります。