どぶろくは神(微生物)の賜物

三豊市内の各地で勇壮にして絢爛、厳粛に執り行われてきた秋祭りは、ほぼ終えようとしています。10月17日(土)の夜に開催された豊中町笠田笠岡「宇賀神社 どぶろく祭り」は、数ある祭りの中でも異彩を放っています。お米からどぶろくを醸造し、神に供え、五穀豊穣と繁栄を祈願するとともに感謝し、参詣者にどぶろくを振る舞うのです。毎夜、酒池に溺れかけそうな者にとっては、最高に魅力的な祭りです。

今年のノーベル医学生理学賞を受賞した大村先生の言葉の「賞の半分は微生物にあげたい」に、先生の微生物に対する感謝の想いの強さが印象的でした。「微生物は無駄なものは作っていない」の言葉も、研究者としての精神性の高さを感じました。2億人以上の命を救う成分を微生物が作ることを発見し、不治の病を治す特効薬の開発につながったのです。微生物さんありがとうです。

全ての人類に恩恵をもたらす微生物が身近なところで活躍しています。お酒を造る微生物たちです。お酒は、お米のデンプンを麹菌が糖に変え、それを酵母菌がアルコールに変えることで造られます。古代から人類はどれほどお酒に救われてきたことでしょう。事実、お酒は「百薬の長」といわれ、あらゆる『薬』の№1に称えられているではありませんか!お酒は微生物の賜物です。どぶろくは神(微生物)の賜物なのです。

さぬき豊中の どぶろく祭り で、美味いどぶろくをたらふくいただいて、ヘロヘロの頭でこんなことを考えていたのでした。祭りの終わりに書き留めておきます。

閉会中の総務教育常任委員会(平成27年10月19日開催)

国の進める「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に対して、三豊市では45年後の人口を推計する『三豊市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン』と、今後5か年の目標や施策の基本的方向をまとめた『三豊市まち・ひと・しごと創生総合戦略』の策定が進められていました。10月19日(月)に開催された総務教育常任委員会では、これらを含めた報告がされました。

 

政策部からパブリックコメントを終えた最終段階の案が示されました。

人口ビジョンでは、人口の将来展望を平成72(2060)年に45,000人を確保することとしています。この数字は、社人研推計準拠推計のパターンⅠに比べて、約9,200人の人口減少抑制となります。

総合戦略は、「三豊市新総合計画後期基本計画」及び「人口ビジョン」を踏まえ策定しています。戦略の全体テーマは、【住みたくなる‟強く、やさしく、楽しい三豊”の創造】で、<人口減少抑制戦略>と<人口減少社会適応戦略>の2つの戦略でまとめられています。

 

総務部からは、3点の報告がされました。

1.コミュニティバスの再編調査業務の経過報告がありました。

2.行政バスは、これまで2台で運行してきましたが、ドライバー1名が退職ことと、スクールバスとの運行連携などを検討したいため、来年度からは1台運行としたいとの提案がありました。次回の委員会に資料が示され、再度協議することとなりました。

3.2件の施設の指定管理募集の説明がありました。①三豊市詫間町松崎コミュニティセンター ②三豊市詫間町箱浦ビジターハウス で、いづれも11月2~16日の募集期間で、審査・決定の後、平成28年4月1日業務開始の予定です。

 

閉会中の総務教育常任委員会の報告を終わります。

 

みとよの産業の祭典

三豊市商工会主催による「第9回みとよ商工まつり」と、三豊市中小企業振興協議会主催の「みとよマーケット」が、10月18日(日)にマリンウエーブで同時開催され、香川議長の代理で議会を代表して開会式に出席しました。

「みとよ商工まつり」は、市内の事業所や市民の製作グループ等が自慢の商品を、広く市民に知ってもらい、販売につなげるために企画されたものです。また、「みとよマーケット」は、市内の技術や製品、サービスに自信のある企業が集結し、企業展示会と就職説明会を開催することで、認知度向上と人材確保につなげようとするものです。

 

地方創生が全国で進められています。これまで産・学・官の連携による地域経済の活性化策が常套句でしたが、産・学・官・金・労・言が新しいキーワードだといわれています。今日、ここにご参加の事業者の皆さんを見ていると、すでに、産・学・官・金・労まではカバーしているように見受けられます。足らないのが、言の広報やマスコミと情報機関等との連携ではないでしょうか。みとよの優れた産業や技術、商品を全国へ、そして世界に如何に発信していくのかが大切なことなのだと思います。新たな展開に期待しています。議会としても、これまで進めてきた「まちづくりの根幹は地域産業の活性化による地域経済基盤の強化」であることを、さらに推進し支援していきたいと考えています。

 

これ以上ない絶好の秋晴れの中、大変な賑わいでした。事業者の皆さんと訪れた市民の皆さんの笑顔が、三豊市の未来を明るく映しているように感じられました。

「地方創生、地域活性化にむけて」研修会報告 【応用編】

地方議員研究会主催による「地方創生、地域活性化にむけて」の研修会 【応用編】の報告をします。

 

自治体はお金がないのか?基金残高がある。それを使わないと価値を生まない。市立図書館整備にこれを使った。地方都市の武雄市には民が育っていないから、官が主導して民に引き継いだ。この考え方と同様に、少子高齢化社会で労働力不足が言われているが、高齢化は労働力の確保につながると考えることで、先が見えてくる。高齢者が地域を担えるようなプラットホームをつくるのが地方創生だ。その一つの方法に「地域活性化支援機構」(ファンド)の活用もある。

Ⅰ. 100万人が来る図書館

図書館は賑わいを産む最大の装置だ。図書館は無料の貸本屋ではなく、カフェや雑誌を買い、集い語らう場だからだ。<海老名市図書館><小布施図書館>が先行している。

Ⅱ. 官民一体小学校

民間学習塾のはなまる学習会と組み「わくわくどきどき楽しく」学べる授業に取り組み、学力の向上の成果がある。その方法は、学校のいいところと塾のいいところを組み合わせることだ。誰が、何を、どうするのか。教員が教え、講師が助言し、教科書で教え学習塾の副教材を使う。組み合わせでイノベーションが生まれる。高槻市の放置自転車とネットオークションの組み合わせで、放置自転車が1台もなくなった。

Ⅲ. 自治体間競争を生き抜く勘所

●何が何でも公募しなくてはいけないのか?  随意契約案件のすべてを議会の議決事項にすれば、形だけの公募などしなくていい。

●議員は政策関与できないか?  決定するのは議会だ。議会が注目され市民説明の場にもなるようおもしろくしていく。一般質問で、先に数字を議員に出し、大型モニターにそれを表示することで市民にもわかりやすく、しかも、質問が締まってくる。難聴者には字幕スーパー対応がある。武雄市議会が盛り上がるのは、そこが決定の場だからだ。機能では無く体感を伝えることだ。そして、言っている中身に共感すれば広まり伝わる。

●武雄市議会の報酬は361,000円/月は高いか?  アメリカのようなシティーマネージャー制(プロ)による条件付き採用の考え方がある。

●ヨコの公平性にしばられすぎていないか?  タテの公平性による正しいエコヒイキ(努力する市民を支援する)の時代がきた。

守→破→離のプロセスで自治体間競争を生き抜いてほしい。前例主義は、過去の成功は未来の失敗だ。これまでの財政運営では対処できないだろう。一つの方策に「ふるさと納税」があるが、現行は個人対象であり、自治体間のカニ・エビ合戦になっている。今後は、公共施設整備等への企業寄付を取り込む活用法にならなくてはならない。企業もバリュウ価値を求め投資(寄附)先を探している。長浜市のファンドのように、地域ファンドの時代になると考えている。

 

公募と随意契約における議会の関わり方と、大型モニター導入により議会が市民に分かりやすくなり、議場が決定の場となることなど、ちょっと考えれば気付くであろうことに気付いていなかったことに、衝撃を受けています。やる気があればすぐできる具体的な提案のお話に、やる気に火が付きました。

 

以上で、樋渡啓祐氏による「地方創生、地域活性化にむけて」の 【基礎編】 と 【応用編】 の研修報告を終わります。

「地方創生、地域活性化にむけて」研修会報告 【基礎編】

地方議員研究会主催による「地方創生、地域活性化にむけて」の研修会が、福岡市で10月6日(火)に開催され参加しました。講師は、元武雄市長で現在樋渡社中CEOの樋渡啓祐氏です。市長であったとき、佐賀のがばいばあちゃんの映画の誘致や、市立病院民営化、100万人が来る図書館等、話題を発信することで武雄市の知名度向上に大きな実績を残してきました。

 

【基礎編】

平成18年36歳で市長になって感じたことは、市長には人事権と予算提案権位しかなく、決定権は議会にあり、ほとんど権限がないことだった。だから、私は議会と多くの時間を持つようにした。これまでの実績は、議会と団結したからできたと思っている。

市長就任当初は、武雄市は全国から見るとどこにあるのかすら知られていなかった。市民ですらこのまちには何もないと自虐感の中で生きていた。そこで、先ずブランド力をつけるために知名度を上げることから始めた。常に注目されるように仕掛けていった。そうすると、武雄市が知られることで人、物、金が寄ってきた。知名度が上がったから観光客が増え、地価も上がり、人口が増え税収が増えた。その取り組みの話をする。

知名度を上げる方法としてフェイスブックを最大限に活用した。市役所にフェイスブック・シティ課を設置し、徹底的に発信していった。それで何が起きたか。5万のアクセスが48億7,000万件になった。すると、本家本元のフェイスブック社から取材されるまでになったことで、さらに注目度が上がっていった。

一方、タブレットを小学校教育に導入し、はなまる学習塾の協力を得て飯の食える教育(自ら学ぶ楽しさ)に取り組んだ。民のノウハウを官に取り入れることで、全国から子育て世代が集まっている。武雄市は地方都市のため民が育っていないから、官が先ずやった。もう一つの例は、農業だ。官がレモングラスの苗を輸入し民である農家が栽培して特産品にした。すると軽トラックがレクサスになった。その後、イノシシ、アボガド、熱帯フルーツ等と広げていった。

これまでの取り組みでとってきた戦略が4つある。

戦略1. 『組む、組む、組む』 はやりものに手を出すことで、フェイスブックの波に乗った。旬の人と組み(ホリエモン、乙武、小泉進、橋下etc)話題性を高めた。HP×フェイスブックや市立図書館×CCCの組み合わせにずれ感があることが話題性を増幅させた。

戦略2. 『スピード』 市民は民が良いことを知っている。病院と保育所の民営化や、市立図書館をCCCに任せることを決定したのもスピードだった。CCCの増田社長に市長の私が直接アポをとった。2012・1・23代官山つたやで、樋渡「図書館をCCCさんにお任せしたいのですが」 増田「承りました」   2012・5・22 CCC×武雄市共同記者会見   2013・4・1 リニューアルオープン   後日談として、樋渡「なぜ武雄市と図書館事業をやろうと決めたのか」に対して、増田「あなたが最初に声をかけてくれたから」だった。増田「これからの社会に必要なものは、<病院><本屋><住宅>だ。民間が図書館を手掛けるには法的ハードルが高い。そこにあなた(樋渡)が来たからだ。」

戦略3. 『情報収集(テレビ)』 ネットが普及しているが、幅広い世代が情報を入手するのはテレビだ。旬の人と一緒にテレビに取り上げられることで知名度を上げることが最も近道だ。

戦略4. 『見える化とエッジ』 人は見えるものでしか判断できない。CCCに図書館運営を任せるにあたって、本の引っ越しから市民と一緒にやった。そのうえで、誰もが思い思いに図書館を楽しむことだ。事実、子どもの来館者が増え、起業家が訪れるようになった。人が寄ることで周囲にはマンションが2棟も建った。23万人の来館者が100万人になった。

大規模な自然災害で不幸な人やことが多くあり、これらに接していて気付いたことがある。地方創生は、〔共感すること〕〔応援すること〕〔実行すること〕ではないかと思う。もし、自らは実行できなくても共感して実行する人を応援することができるのが、地方創生につながるのではないか。

ふるさとスマホ(株)で ●糖尿病予防 ●高齢者の安否確認 ●地方創生(観光、商店街の活性化、通販・ふるさと納税)を柱にした地方応援事業を展開する。自治体スマホ連絡協議会を11月に立ち上げる。人の心が豊かなまちは活気があると誰もが知っている。ぜひ皆さんの自治体も参加してほしい。

ストーリーがヒストリーになる。ヒストリーのHはラテン語で「高める」ということだ。だからヒストリーは、過去の物語をより高め未来につなぐ歴史になるということだ。ストーリーをヒストリーに。物語語りが歴史になる。それをできるのが議員の皆さんだ。

 

‟感動するまちをつくる” こんなキーワードが頭に浮かんできたのでした。新たな活力を注入してくれた講演でした。次回は、【応用編】の報告をします。

 

 

 

9月議会が閉会しました・2

平成27年9月議会で可決した補正予算の報告をします。

すでに報告済みの「議案第88号 専決処分を求めることについて〔平成27年度三豊市一般会計補正予算(第2号)〕で歳入歳出ともに予算総額は359億49,194千円となっています。これに対して補正額9億99,426千円を追加し、一般会計の予算総額は369億48,620千円となりました。歳出の内訳の主なものは次の通りです。

【総務部】

●人事課 ▲36,802千円 人事異動による職員給与の減  ●管財課 15,233千円 本庁管理事業、支所管理事業他  ●施設管理課 13,840千円 たからだの里管理事業、たかせ天然温泉管理基金事業他

【政策部】

●企画財政課 6億39,991千円 基金管理事業他  ●産業政策課 4,035千円 産業政策一般管理事業

【市民部】

●市民課 8,928千円 戸籍住民基本台帳事業

【健康福祉部】

●健康課 17,844千円 老人医療業務費、保健衛生費一般事業他  ●介護保険課 6,715千円 介護保険事業特別会計繰り出し金  ●福祉課 30,938千円 障害者福祉一般、生活保護総務費他  ●子育て支援課 52,732千円 児童手当支給事業、児童扶養手当支給事業、子ども子育て支援新制度運営事業、すこやか子ども基金事業、保育士確保・待機児童等対策事業、放課後児童クラブ運営事業他

【建設経済部】

●農業振興課 4,564千円 耕作放棄地再生対策事業他  ●土地改良課 35,474千円 農地・農業用施設災害復旧事業  ●建設課 1億6,699千円 新設小学校周辺道路橋梁改良事業、市単独道路橋梁新設改良事業、市道維持管理事業、公共土木災害復旧事業  ●港湾水産課 51,857千円 漁港管理費、漁港施設災害復旧事業、港湾施設災害復旧事業他

【教育委員会】

●学校教育課 51,484千円 スクールバス事業

 

次に、特別会計の補正予算です。

「国民健康保険事業特別会計」 ▲54,693千円 補正後予算額は101億45,307千円

「国民健康保険診療所事業特別会計」 11,540千円  総予算額1億76,540千円

「後期高齢者医療事業特別会計」 9,426千円 総予算額9億31,426千円

「介護保険事業特別会計」 1億48,944千円 総予算額75億1,587千円

「介護サービス事業特別会計」 ▲3,247千円 総予算額1億2,753千円

「集落排水事業特別会計」 8千円 総予算額2億7,008千円

「浄化槽整備推進事業特別会計」 174千円 総予算額 2億31,174千円

「港湾整備事業特別会計」 1,557千円 総予算額21,557千円

よって、一般会計と8つの特別会計の合計総額は、562億65,972千円となっています。

 

以上で、平成27年の9月議会の報告を終わります。

9月議会が閉会しました・1

9月3日(木)に開会した三豊市議会9月議会が、30日間の会期を終えて、10月2日(金)に閉会しました。平成26年度決算関係は、既に報告済みです。今回から、条例改正等と平成27年度補正予算の議案について報告します。

3つの常任委員会に付託されていた議案について、各常任委員長から審査結果が報告され、全議案可決承認されました。

「議案第88号 専決処分の承認を求めることについて〔平成27年度三豊市一般会計補正予算(第2号)〕」   台風11号による被害に対し、速やかな災害復旧に対応するため。29,651千円を追加し、予算総額を359億49,194千円とする。

「議案第109号 三豊市個人情報保護条例の一部改正について」   マイナンバー制度施行にともない、11ケタの個人番号を含む個人情報を、『特定個人ファイル』とするとともに、その取扱いを定める。

「議案第110号 三豊市手数料条例の一部改正について」   マイナンバー制施行にともないナンバー交付の手数料を定める。通知カード再交付手数料500円、個人番号カード800円。

「議案第111号 三観広域行政組合の共同処理する事務の変更及び三観広域行政組合規約の一部変更について」   一旦県へ返金するため廃止した『ふるさと振興基金』を、再受け入れするため共同処理する事業に加える。

「議案第112号 動産の買い入れについて〔三豊市新学校給食センター(南部地区)配送車〕   配送車7台を一般競争入札により、60,480,000円で香川日産自動車(株)観音寺店へ。

「議案第113号 動産の買い入れについて〔三豊市新学校給食センター(南部地区)厨房備品・消耗品〕   厨房備品・消耗品を一般競争入札により、56,160,000円で四国厨房製造(株)へ。

「議案第114号・115号・116号 市道の路線認定と路線変更について」   2路線認定、1路線変更。

「議案第117号・118号 人権擁護委員候補者の推薦について」   詫間町と仁尾町の2名。

次回は、補正予算の報告をします。