臨時議会 延会す

三豊市議会の21年度人事を決める臨時議会が、2月27日(金)に開会されましたが、人事案提案の手続きについて、最大会派(30人中26人を擁する)である七宝会内で意見が分裂し延会となり、引き続き3月2日(月)に再開することとなりました。
三豊市が7町合併して誕生してから4回目の人事となります。
過去の3回の人事の原則は、地域性を重要視したものとなっていました。
最後の年となる4年目の人事基準は、過去のものとは根本的に異なり地域性を取っ払ったものとなっていました。
それならば、過去の3回とは一線を画す、まったく新しい三豊市議会の選出基準によって人事が実践されるべきだと私は考えています。
その基本的考え方は次の通りです。
【市民による直接選挙によって選出され、市民の付託に応えるために、この場に身をおく “一人の三豊市議会議員” として考えを述べたいと思います。
我が国日本の地方自治体は、地方自治法 第17条 にも明文化されているように、
『選挙では、普通地方公共団体の議員及び長は、選挙人が投票によりこれを選挙する』
と、市長及び市議会議員を直接選挙によって選出することを定めているのです。
これにより、日本の地方自治制度は、市長と議会が並び立つ世界的にもまれな、二元代表制となっています。
三豊市議会議員は、市長と同様に市民から直接選ばれ、市民の付託を受けている立場にあり、その意味において、三豊市議会は市民のものであって、その議会を構成する議員の長である議長並びに副議長は、市民のものであるのはしごく当然のことであります。
ならば、その選出過程が市民に公開され、市民の納得が得られる選出手続きが示されなければならないのは、自明の理でもあります。
市長の情報公開を求めるだけでなく、議会も議員自らが情報公開しなければならないのも当然のことであります。
重ねて言うまでも無く、議長並びに副議長という職は議員だけのものでは決してなく、市長と同様に三豊市民の選んだ三豊市議会議員の長であり、市民の「代表代理者」であり、言葉に尽くせないほどの要職なのです。
よって、三豊市議会議長並びに副議長を選任するに当たり、その任に当たろうとする意欲ある者が自ら立候補し、市民のものである三豊市議会をどのように導き、三豊市民に対しどのような施政をおこなおうとするのかの、所信並びに公約を述べてから選任されるべきものであると私は思っています。】
私は、誰が議長になろうが副議長になろうが、それは結果でしかないと考えています。
しかしながら、市民を無視した人事の強行採決に対して反対の意思を表明し、延会の動議に対して賛成ました。
結末は次回に報告となります。

地域資源としての地元企業・10

今回の企業訪問は、昭和63年に印刷関連デザイン制作を主業務とする事業所を、観音寺市の自宅で創業し20年余りになる、「TAKUMA」代表の詫間博さんにお願いすることとなりました。
ある会で古くからお付き合いを頂いていたのですが、しばらくご無沙汰をしていて、ふいに “新事業所”開設のご案内を頂いたのです。
何やら面白そうなことを始めたようで、興味本位と怖さ見たさで “事情聴衆” に伺うこととしました。
事業所の場所は、三豊市豊中町下高野の七宝山の裾野に位置し、七宝山トンネルに程近いところにあります。
従来から大手印刷会社の印刷関連デザインの仕事に携わっていたことにより、印刷がらみの宣伝広告用販売促進ツール加工の仕事の受注機会に恵まれました。
四国中央市にある紙加工大手企業の販売促進のための、サンプリング用試供品委託製造です。
訪問したその日は、今話題の 「超立体マスク」 の試供品製造にパート従業員の皆さんが、忙しなく作業をおこなっていました。
デザインという形の見えにくい創造性の高い仕事に携わる中で、デザインが大きな力を意味する宣伝広告の販売促進ツール委託製造業に移行するなど、いかにもしたたかで、創造的で、ファンタスティックです。
100年に一度の世界大不況といわれる今、こんなに身近なところに、したたかに生きる経営者が存在することに、本気で生きれば切り開かれる道もあることの実践を目の当たりにしたのです。
シルバー人材センターからも作業員を多く雇い入れているようで、高齢化社会においける面白い営業形態になる期待が持てます。
高齢者福祉との連携にも、可能性があると感じた訪問でした。

私立学校の経営再建支援

2月17日(火)に開催された臨時議会に上程された補正予算案(2月12日のこの場で報告)に、私は賛成しました。
瀬戸内学院(香川西高校)に対する補助金35,000千円も含まれています。
三豊市唯一の私立の教育機関であるとはいうものの、一民間事業者であり、かつ、市行政として法的責任と権限がまったく無いことにおいて、地方自治体が資金援助することについての異議を唱える声を多く聞いていました。
この予算措置は、現経営陣を追及こそすれ、救済などするような主旨のものでは全くありません。
この学校で学ぶ学生・生徒を救い、教育の機会を守ることを第一義とし、そのことによって活力と賑わいあるまちづくりへの可能性を、確かなものにしようとするものだからです。
経済効果の点においても、人口に対する年間 40,000千円を超える交付税配分があるとともに、学校関係者給与や関係取引事業所などの地域経済に及ぼす影響は、5億とも6億円(県試算による)ともいわれています。
これと同等効果の企業や施設を、白紙から誘致し実現するためには、はるかに多くの費用と時間が必要であるのは、誰もが想像のできることであろうと思います。
35,000千円は、三豊市にある唯一の私立学校の再建目的にのみ執行されるものであり、学校経営の経常経費(運転資金)に当てられるものではありません。
経営再建に向け、後継経営者が受け継ぎ経営可能と判断できる状態にするために、法的処理業務をおこなうために必要な経費に当てられるものです。
この補助金の受け皿は現経営陣とは口座を峻別し、経営再建チームが管理し、そのチームのメンバーは、弁護士、公認会計士、不動産鑑定士などの専門家によって構成されます。
三豊市としての予算執行は、「三豊市私立学校運営支援補助金交付規則」を定め、この規定に基づいて補助金を交付することとしています。
世界同時経済不況の渦中で、アメリカのビッグスリーへの国家予算投入が、アメリカ経済の現状における政治課題であるように、三豊市にとってぎりぎりの政治判断であると考えています。
この決断によって、子どもたちの教育を託すことのできる、新たな経営者が確定することを願うとともに、そうなるであろうと確信しています。

豊中長寿会役員会

昨日、一昨日の3月を思わせる陽気で、一挙に梅の花も咲き春まじかの気配がしています。
しかし、今日は2月本来の空気をおび、再び冬に逆戻りの予感を感じさせています。
三豊市豊中町長寿会の役員会が桑山公民館であり、三豊市行政の施政報告のお時間を頂きました。
旧豊中町の5地区から選ばれた役員さんは、誰もが活き活きとしてかくしゃくとしており、お一人お一人の日常生活が如何に充実しているのかを彷彿とさせてくれます。
1年に一度のペースで私に報告の機会が与えられるのですが、今回は同僚議員の都合で急遽その機会のお鉢が回ってきたのです。
前回は確か昨年の夏ごろであったと思うのですが、そのときもかなり強烈な質問と要望や意見で、たじたじになっていたことを憶えています。
元気な高齢者(失礼かもしれません?)には共通点があります。
豊かな人生経験からくるのでしょうか、物事の本質を鋭くえぐる筋の通った研ぎ澄まされた一途さを感じるのです。
日々の雑事に追われ、つい疎かにしていた大切なことに気づかされることしばしばです。
報告は、先ず2月17日に予定されている臨時議会に上程される補正予算案(前回この場で報告済み)の説明をし、続いて感心の強い何件かの報告をおこないました。
*瀬戸内総合学院(香川西高)の市の対応について
 今回の補正予算で、35,000千円の補助金が出されることとなるが、「三豊市私立学校運営支援補助金交付規則」を設け、学校とは別口座をつくり弁護士、公認会計士、不動産鑑定士などの専門家による経営再建チームが厳格に管理する。
*豊中庁舎跡地利用計画について
 新たな施設の機能として、「三豊市中央公民館」 「教育・文化・福祉」 「子育て支援」 「緊急避難施設」を兼ね備えた施設整備の方向にある。
*水道料金の市内統一料金移行について
 市全体で必要な日量は34,000トンであり、内12,000トンが自己水源である。
しかも、その内5,000トンは豊中の水源から供給されており、その割合は4割を越している。
この現実を市行政がどのように捉えるのか。
厳しい意見の数々を頂いた。
*「議員政治倫理条例」の議員提案による3月議会上程について
 香川県内では高松市に次いで2市目となる。
同僚議員の脱税問題に対する三豊市議会議員としてののけじめとして、市民に対する答えとして報告をした。
水道料金の統一問題は、多くの宿題を頂きました。
要望やお叱りにご意見を頂くことはありがたいことです。
調査してその結果を報告することをお約束し、しっかりと活動することを心に定め、桑山分館を後にしました。
 

景気対策の補正予算

国の第二次補正予算が国会内で審議されており、その決定を見込み三豊市でも補正予算案が組まれ、2月17日の臨時議会に提案される予定となっています。
「地域活性化・生活対策臨時交付金」、「定額給付金給付事業」、「子育て応援特別手当給付事業」の早期実施のための補正予算が主なものとなっています。
今回の補正額は、2,594,525千円(26億円)で、補正前予算27,140,758千円(271億円強)の1割近い増額となり、補正後は、29,735,283千円(297億円強)の総予算額となります。
歳入の主なものは、
国庫支出金で19億円余で 
“地域振興費国庫補助金(地域活性化・生活対策臨時交付金)”が6億5千万円弱、 
“定額給付金給付事業費国庫補助金”が116億7千万円弱、となっていて、他 
“子育て応援特別手当給付事業費国庫補助金”4千3百万円ほど、 
“学校建設費国庫補助金(安心安全な学校づくり交付金)”4千5百万円余となっています。
繰入金として、財政調整基金から 2億6千3百5十万円があります。(年度末見込み残高 50億9千7百万円ほど) また、
市債が防災行政無線施設整備事業に4億2千6百8十万円となっています。(総事業費 18億6千万円ほど)
各課別の歳出予算は次のようになっています。
【総務課】
12億9千万円余で、内訳は
消防車両購入(ポンプ者一台・可搬ポンプ車2台) 33,082千円
防火水槽設置事業(2ヵ所) 13,000千円
私立学校運営支援事業(香川西校) 35,000千円
定額給付金給付事業 1,166,596千円
子育て応援特別手当給付事業 (3~5歳児 対象者1,150人) 43,470千円
【管財課】
189,337千円で、公共施設耐震化推進事業(高瀬農村環境改善センター)
【情報政策課】
602,508千円で、防災行政無線施設整備事業
【子育て支援課】
20,476千円で、保育所遊具設備整備事業
【建設課】
250,000千円で、生活幹線道路整備事業(新総合計画に基ずく)
【港湾課】
60,000千円で、高潮対策事業
【教育総務課】
171,535千円で、学校耐震化推進事業
【学校教育課】
9,521千円で、学校施設地図式警報盤整備事業
以上、景気対策を主目的にした地方活性化予算となっていますが、定額給付金給付事業などは平等な給付の仕組みをどのようにするのか、非常に悩ましい問題です。
賛否はあるようですが、一端決定するならば活力ある市民生活のために、徹底的にやりましょう。

農業への挑戦

家の前にあるベリーAのブドウ畑を、なんでも作付けできる畑に変えようと、ブドウ栽培につき物の棚を撤去するために、この土日の2日間時間を費やしています。
父の死をきっかけに、これまでいつ切ろうかと迷っていたことが一挙に動いています。
この畑には野菜や花を植えようと考えていて、家族の食べたい野菜や好きな花などを育てようと話し合っています。(でき過ぎればご近所におすそ分け)
私たちの住むこの地域に相応しい、新たな農業の形が求められているのは今更言うまでもありませんが、自分自身がやってみないことには何も進まないことも分かっていました。
目標は、先日講演を聴いた (有)コスモファーム の中村敏樹さんの教えを実践することです。
その時に紹介のあった色んな面白そうな野菜栽培に、挑戦してみたいと思っています。
・色つきカリフラワー(緑・紫・オレンジ色など)
・アイスプランツ
・黄かぶ
・黒丸大根
・パリジャン(丸い人参)
・セルバチコ
・黒キャベツ(カーボロネーロと言うらしく、葉がちじれている)
・セロリアック
・青長だいこん
・ビーツ
・はつか大根
・カタローニャロッソ(イタリアタンポポ)
・ロッサ
・フェンネル
・トレビス
・山葵菜
・プンタレッタ
・ロマネスコ(フランスのカリフラワー)
など、わけもわからず、その時に出てきた野菜たちです。
勉強しながら、少しずつ取り組もうと思っています。
近日中に軽くトラックターで地ごしらえをするつもりです。
こんなことを考えていられるのも、長い間父とともに農業をやってきた母が元気でいてくれるからです。
私一人では何にもできないのは当然のことです。
家族が助け合い(母に使われ)ながらできる “農業への挑戦” の大きな一歩だと思っています。

地域包括支援センター

認知症を発症しかかった家族を抱える家庭には、想像できない不安と色んな姿があります。
個々の症状にあった対応が欠かせません。
三豊市地域包括支援センターでは、介護、福祉、健康、医療などのあらゆる面から、高齢者がいつまでも住み慣れた地域で暮らせるように、その人にあった相談・助言・紹介をおこない、サービスの提供へとつないでいます。
今日は、三豊市の職員さん(社会福祉士・保健師)のすばらしさを実感させていただきました。
明らかに認知症初期の症状にあるご主人を世話する、家族の方の生の声に正面から耳を傾けていただき、心から感謝しています。
悩み苦しむ当事者にとって、先ずは “声を聞いてくれる” ことで心が安らぎ一歩前進するのだということです。
仕事とはいえ、福祉サービスの原点を見た思いです。
これ以上言葉が出てきません。
ありがとうございました。

「明日の農業について考えよう」講演会

「三豊市は、野菜の栽培に適した気候風土を持っている。
独自の新たな農業のチャレンジができます。」と、その人は断言していました。
1月30日(金)の夜、三豊市豊中町公民館大ホールで明日の農業を考える講演会が、三豊市役所フルーツ王国推進室の主催によって開催されました。
その講演の中での言葉でした。
その人とは、高松で多種多様な野菜を栽培する、(有)コスモファーム 代表取締役 中村敏樹さんです。
少量・多品種の「差別化農産物」の生産や流通に力を入れており、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師、野菜生活塾塾長として、全国各地で講演をおこなっています。
新たな農業の取り組みとして、ブランド化された 「鎌倉野菜」 を事例に話が進められました。
『日本の農業の現状は、年収平均60万円で後継者が育つはずが無い。
狭い面積でも効率的な農業を探らなくてはならない。
鎌倉では、「鎌倉農協連直売所」があり、開店のAM7:00前からオーナーレストランのシェフが並んで待っている。
鎌倉で作られた野菜を使ったレストランが大人気となっているからだ。
その理由は、伝統野菜や外国種の野菜が豊富に品揃えされていて、オーナーシェフは店オリジナルのベジタブルメニューを提供できるとことにある。
このことで判るのは、農業のマーケティングの重要性がはっきりすということだ。
客の欲しがるものは何なのかを見つけ、その要望にどのような作物で応えるのかであり、この上に、その食べ方の提案ができれば更に良い。
通称 「連売所」 では、27戸の農家が会員となり運営している。
1.2haに約70種類の野菜・ハーブを作付けし、年間2,000万円を超える売り上げの農家もいる。
これまでの日本の農業から、新たな農業の取り組みが必要だ。
「大規模・単一品目専業経営」 「ハウスなどを活用した周年生産」 などの従来の農業経営から脱却し、「旬」 「新鮮さ」 「本物の味」 などをキーワードに、新たな価値を追求する農業経営へ移行することだ。
その背景には、“こだわり志向” “健康志向” “本物志向” があり、これらの志向はこれまでの大量生産・大量消費の反対をさすものだ。
まさに、「鎌倉野菜」に例を見る少量・多品目の農業経営が明日の農業ではないか。
三豊市の気候風土に適した農業へチャレンジしよう。』
三豊市の農家や農業の現状を受け入れ、やる気さえあれば新しい展望が描けるお話でした。
「明日の農業について考えよう」 から 「今やれる農業にチャレンジしよう」のメッセージを強く感じました。
私も先ずは、自分が食べてみたい、育ててみたいという素直な気持ちを大切にして、家庭菜園から始めようと思っています。
今朝、初めてブロッコリーの収穫を経験しました。
少しずつ芸が増えてゆきそうです。