11月30日金曜日は三豊市議会12月定例会の一般質問通告締め切り日でした。
当初の予定では前日の29日木曜日の夜に、質問テーマとその要旨についてしっかりとまとめる予定にしていました。
ところが、突如夕方に“ちょっと一杯”のお誘いがあり、無類の酒好きの私としては「せっかくのお誘い、お断りするのは相手に失礼だ」との柔軟な発想の下、快諾したのでした。
おかげで、思わぬ方々とお会いすることが出来、すばらしい酒池(肉林は当然無いに決まっています!)の一夜を過ごさせていただいたのでした。
朝からかなりの2日酔いで頭はガンガン、胸はムカムカと相当強烈な付けが回ってきたのでした。(え~と、飲み屋の付けは無いはず?・・・・まーいいか)
脇の甘い自分自身がしでかしたことなのですが、特に焦ったのは12月議会の一般質問通告書が、なんにも出来ていないことでした。
「弱った!しまった!」頭はガンガン、胸はムカムカ。
こればかりは「まーいいか」ではすまされません。
昼近くになってようやくいつもの私?に戻りつつあったのでした。
何とかまとめたのがこんな内容なのです。
【件名1】 地域産業育成と入札について
日本経済は大企業の業績好調で、順調に回復基調にあるといわれています。
しかし、地方に基盤を置く中小零細企業は、長引く地方経済低迷の中でも最悪の経営状況となり、最終局面を迎えようとしていると言われています。
公共工事関連企業も、地方自治体の行財政改革による公共工事削減で、致命的な打撃を被っています。
地域経済活性化や税収への影響など、地元公共工事関連企業の育成も地域産業育成として、地方自治体の重要な役割であると考えます。
平成19年6月1日から適用している入札制度の現状をお伺いします。
1.入札参加資格基準見直しのランク分け基準の尺度は何か。
2.この半年間の指名競争入札による、土木工事のランクごとの発注金額と件数はどうなっているのか。
3.入札参加資格について、他の市では市内業者に限定している業種があるが現状どうか。
【件名2】 「ゆめタウンみとよ」出店に伴う道路整備について
寿電子工業跡地に「ゆめタウンみとよ」が、来年秋にオープン予定となっています。
「ゆめタウンみとよ」への進入路の整備計画は進んでいるものの、周辺豊中地域市道の道路対策が充分に計画されていないと考えます。
オープンまでの限られた期間内に、集中的に市道整備に取り組まなければ、市民生活に多大な影響を及ぼすと考えられますが、いかがお考えでしょうか。
1.「ゆめタウンみとよ」周辺豊中地域市道対策専任職員の配置の必要性を問う。
この二件の通告としました。
これから一般質問の日まで、今度は調査と原稿まとめで頭はガンガン、胸はムカムカの日々が続くのです。
一般質問の権利を有する議員の勤めとして、充実した日々にしなければならないと思っています。
菜の花プロジェクト そのあと
種まきした菜の花は、今のところ草に負けずに大きく芽を伸ばしすくすくと育っています。
10月28日に“菜の花プロジェクトINみとよ”で、「ごんべ」で筋蒔きをした畝に均一に種まきが出来ていなかったようで、繁茂状態にかなりのばらつきがあるようです。
そこで、発芽の少ないところに、多いところから移植してはどうかということで、11月25日の日曜日にその作業をすることとなりました。
実は私自身は、ちょうどこの日にある小豆島のタートルマラソンへエントリーしていたにもかかわらず、左足かかとの故障のために棄権を余儀なくされ、これ幸いと地元自治会の敬老会にちゃっかり参加し、移植作業を欠席したのでした。
作業掛かりの朝一番にちょっとだけ顔を出し、11日の写真に続き種まきから1ヶ月目の菜の花の発育状況写真を撮ってきました。
一週間後の12月2日(日)は、間引きと草取り作業の予定です。
ふるってご参加下さい。
かく言う私は、まことに申し訳ありませんが、他用があり参加できそうもありません。
「三豊みかんマラソン」が仁尾地域でありスタッフとして立ち番の役があり、また午後からは三豊市全域の自治会長会の予定です。
言い訳がましいのですが、皆さんよろしくお願いします。
私も時間が可能なときは必ずお手伝いしますからね。
たくままさし通信
「たくままさし通信 三豊市版 第4号」ができました。
旧豊中町議会議員であった2年8ヶ月の間にも、合併協議会や財政に関する情報を、充分では無かったと思いますがしばしばお届けしていました。
昨年2月に三豊市議会議員になり、1年10ヶ月が過ぎようとしています。
この間にも3号まで作成し、印刷までしていましたが、未だに三豊市民の皆さんにお届けしていません。
なぜならば、庁舎建設予定地であった寿電子工業跡地売却に伴う「ゆめタウン」誘致や、庁舎位置の問題など、市の最重要課題がめまぐるしく急激に変化し、それに追いつけずに、皆さんにお届けする時点で情報が正確で無くなってしまったからです。
いずれ、その時を振り返るためのバックナンバーとして、お届けする時がくるだろうと思っています。
2年目に入り、三豊市の行財政改革の方向や庁舎問題及びゆめタウン出店など、少し落ち着いてきており、今回の4号から自分の足で、市民の皆さんにお届けしたいと考えています。
内容の基本は、このブログに掲載したものに一部加筆したものです。
とにかく、市民の皆さんのところへ出向くことから始めなくてはと、これまでを省みるとともに心新たにしているところです。
なかよし発表会
11月18日の日曜日に、三豊市立比地大小学校で地域の方々を招いて、子どもたちによる「なかよし発表会」が行われました。
今年度、比地大小学校は“命の教育モデル校”の指定を受け、全校上げて命の大切さを学ぶ取り組みを行っています。
2年生の劇から始まりました。
“「ベジとフレンドの大冒険 比地大にはやさいがいっぱい」”では、オクラやトマト・トウモロコシ・なす・きゅうり・パプリカ・えだ豆などの、野菜を育て観察することで色々な発見や気づきがあるり、生き物の命の尊さを学んでいました。
次に6年生の劇は、“こちら比地大っ子放送局 「つなごう命のネットワーク」特集”で、1年生を気遣いながらのお世話や、ひまわり訪問でのお年寄りとのふれあいで、命や文化などの大切なものをつなげ伝えることの意味を考える機会となっていました。
6年生全員による「つながる命のうた」は感動的でした。
1年生の劇は、“「昆虫ロボットでおめでとう」”で、とにかくみんなはきはきと元気です。
6年生を先頭にして、比地大っ子みんなの心がつながり伝わっているのだと、確かに感じられるものでした。
3年生の劇は、“「セロひきのゴーシュ」”で、わずか9人のクラスにもかかわらず、一人一人が個性豊かに力一杯自分らしさを表現していました。
最後の発表は、4・5年生合同によるミュージカル“「おりひめとひこぼし」”で、今年の県芸術文化祭で発表したものです。
誰もがそれぞれの役柄をしっかりと受け止め、自分のものとしていて自信溢れるエネルギッシュな物語となっていました。
この日の「なかよし発表会」に向けて、クラスが一つになり練習することによって、色んなことを学んだのだと感心しています。
自然や人とのふれあいと交流によって、たくさんの経験をし命の大切さを学び、立派に成長していることを確かに感じることができ、さらに地域の皆さんの子どもたちを見るまなざしの暖かさに、比地大地域の地力を見たすばらしい発表会でした。
これからもずっとずっとこのような「なかよし発表会」が続くことを、見守ってゆければと思っています。
比地大っ子と地域の方々が一緒に栽培した、赤と黒の古代米で作られたお餅のお土産までいただいてありがとうございました。
第5回三豊市地域審議会
地域審議会が11月6日の豊中地域を最初に、随時7地域で開かれています。
今回の地域審議会では、大きく2つの議題があります。
ごみ処理の取り組みと非常に関連の大きな“環境問題”と、支所事業課の存廃が主要テーマの“三豊市が目指すまちづくりと支所のあり方”です。
地球は確実に温暖化しています。
温暖化の原因と言われる、二酸化炭素(CO2)の排出量削減に有効な政策が問われています。
三豊市がまちづくりで掲げるテーマの一つに、地球温暖化阻止に向けた『循環型社会づくり』があります。
その策として、
① 省エネは勿論ですが、新エネルギーの推奨が考えられます。
植物から採取するバイオエタノール(アルコール)や太陽光エネルギーなどです。
また、何かと問題にはなっていますが、CO2を排出しない点では原子力も可能性の一つです。
② 3Rを推進し、リサイクル(再利用)・リユース(再使用)・リデュース(再加工)を徹底することです。
③ “ごみは資源”の考えで、台所ごみと紙やプラスチックに分別し、再資源化します。
④ 三豊市は、可能な限りごみを焼却しない方式として「バイオガス化と固形燃料化」を提案検討しています。
次に、市役所と市民の関係におけるまちづくりのテーマとして、『真の行政サービスとは何か』があります。
行政がどうしても扱わなくてはならない公共サービスと、市民が担う公共の仕事があると考えます。
行政は「交通」や「災害」・「防犯」・「医療」・「保健」などに集約し、市民は「地域の美化」や「ごみの分別」・「自主防災」・「広報と通知」・などを担うことが考えられます。
『循環型社会づくり』と『真の行政サービスとは何か』を模索するための考え方として、“地域内分権”があります。
その道程と過程には、身近な公共サービスの最前線である支所を、どのように位置づけるのかの統廃合も含めた議論がかかせません。
特に、支所の事業課の存廃は市民サービス課の役割や、地域調整官制度の検討など、三豊市の目指すまちづくりの形に大きく影響を及ぼすと考えられます。
市民の皆さんの声を聞きながら合意形成を図り、三豊市のこれからの10年間の方向を定める。「三豊市新総合計画」に、目指すべき三豊市の姿を形作ってゆきたいと考えています。
以上のような主旨内容です。
終わりに、豊中地域の各委員の皆さんから意見が出されました。
・原下工業団地へ三豊市の火葬場建設を計画してはどうか。
・豊中庁舎跡地の利用計画を目に見える動きとするために、調査研究費を20年度に予算化してはどうか。
・市が発行する公募債の考えはないか。
・生ごみ処理機の補助はあるが、コンポストの補助の考えはないか。
などが寄せられました。
公共サービスに対する考えと取り組み方は、ブログの10月22日「市民自治と新しい公共」に書き込んでいますのでご参考で覧下さい。
地域審議会の委員の皆さん、貴重なご意見をいただきありがとうございました。
新たな発想が生まれてくるようです。
11月11日 日曜日
今日は大安吉日です。
おまけに、爽やかな中に少し哀愁を感じる絵に描いたような秋の一日でした。
三豊市高瀬町の「蘭 ’s garden」(ランズガーデン)であった、香川県中小企業家同友会三豊支部の家族会に(一人で)ちょっと顔を出しました。
その道すがら、“菜の花プロジェクトINみとよ”で種まきをした栽培地に立ち寄りました。
こんなにすくすくとたくましく発芽していて、来年の春がとっても楽しみです。
これからの成長の記録を報告してゆきたいと思っています。
地元企業の経営者の集まりである同友会は、日頃おやじだけで集まって3っの目的「良い会社を作ろう」「良い経営者になろう」「良い経営環境を創ろう」を掲げ、経営の勉強?を楽しくやっていています。
今日の家族会は、「家族をほったらかしにして、あんただけ楽しいお勉強?いいわね!」の声に押され、企画されたようなものです。
思いはそれぞれですが、会場になったランズガーデンの環境のすばらしさに加え、イベントのカントリー・ウエスタンのライブ演奏がこの場の雰囲気にぴったりで最高でした。
演奏者のグループの一つに、同友会仲間の平均年齢62歳の“まんが堂 おじさんバンド”がおり、40年昔を思い出させてくれました。
大西さん、久保田さん、山本さん、そして急きょ応援参加となった大西さんのお嬢さん、思わず胸がキュッとなった瞬間をありがとうございました。
「俺も負けずに、何事にもくじけず挑戦を続けなくては」の思いを呼び起こしてくれたのです。
三豊市にこんなにおしゃれで、自然に溶け込んだ、情緒溢れるところがあったなんて、本当に驚きでした。
良いものはたくさんあるはずなのに、それに私たちが気づいていない無頓着さが情けなくて溜まりません。
今度また、ライブ演奏があれば必ず参加しますからね!
何時までも青春で行きましょう。
3時から、みの観光館で開かれた三豊少年少女発明クラブの「みとよロボット交流会」に出席しました。
午前中から始まっていた、自作ロボットづくりでは、三豊市全域の100名程の子どもとその保護者の参加で、驚くような活気であったようです。
山地会長を始め、矢野さん、前川さん他、地域の心ある有志の皆さんの協力でこのような未来に希望の持てる行事が実現しているのだと、改めて感謝しています。
詫間電波高専の三崎先生が総理大臣賞を、三豊工業高校が文部科学大臣賞を受賞されたことを祝う会が盛大に行われました。
三豊市のみならず、観音寺市も含めたこの地域が、人材育成によって発展することに、最大の支援をしてゆかなくてはならないと感じています。
かねてから、三豊市少年少女発明クラブに相応しいクラブハウスが欲しいとのお話がありました。
みの観光館は、市の遊休施設になっており、活用の公募をしているところでしたが、いまだ有効な活用方法は見つかっていない状況です。
みのふれあいパークが整備され、四国八十八か所の弥谷寺がそこにあり、静かで創造力かき立てる環境に持ってこいのこの場所を、発明と創造力の核となる「三豊市少年少女発明クラブ」のクラブハウスにすればよいのではと思っています。
歩みの遅い季節の移ろいの中で、遅ればせながら三豊観音寺地域の“まち”の奥深さと可能性を改めてしみじみと感じた秋の一日でした。
香川県教育カウンセリング協会公開講座
香川県教育カウンセリング協会による、明治大学教授諸富祥彦(もろとみよしひこ)先生の「実存主義的カウンセリング」の特別公開講演を受講しました。
先生は、筑波大学卒業後同大学院を修了し、千葉大学助教授を経て現職となっています。
教育学博士であり、臨床心理士、認定カウンセラー、上級教育カウンセラー、学校心理士などの資格を有し、「悩める教師を支える会」代表や「日本カウンセリング学会」理事など、多くの役職に就かれています。
不勉強で知らなかったのですが、この業界?では自称“もろとみファン”という人も多くいるとのことで、実際、「実存主義的カウンセリング」といった、私のような基礎知識のない者にとって、ちんぷんかんぷんなテーマでありながら飽きさせない、あっという間の3時間でした。
さすがに人の心を掴むプロフェッショナルです。
会場の参加者の大方は、今教育現場の最前線に立つ先生方で、特に小学校の先生方が多くを占めていました。
まさに、今始まったばかりの特別支援教育への対処に道筋を見つけるためと、子どものこと(心の様)を知りたいという、先生方の熱い思いの表れであると感じました。
「実存」とは何か。
「実存」とは、定義で一定の枠にはめられる「本質存在」に対して、その枠からはみ出るものを「現実存在」という。
「現実存在」の「実」と「存」を採り「実存」という。
人間はどうか。
ある人は「人間とは感情的な存在だ」といい、またある者は「理性的な存在だ」と、また「幸せを求める存在だ」などという。・・・・・・・・・私(詫間)は「人間とは不確かな存在だ」と思っています。
人間とはこういうものだと枠にくくれない。
だから人間は実存的な存在だ。
それならば、ひとくくりできない人間という存在を、どのように理解し対処してゆくのか。
理論的理解・診断的理解・実存的理解とあるが、とどのつまり本気でその人やその子どもと一緒にいて、自分の心を磨く実存的理解より他にない。
人も子どもも、それぞれ(現実存在)なのだから。
今日ここに子どものことを知りたくて勉強に来て、解ったつもりにならないで欲しい。
いくら勉強をしても、結局子どものことは解らないのだから。
しかし、勉強しなくてよいといっているのではない。
しないよりしたほうがよいに決まっている。
なぜなら、子どもと接する中で何らかの役には立つだろうから。
解ったつもりにならずに、子どもと本気で向き合うより他にないことを知って、今日の話を聞いて取り組んでいただきたい。
カウンセリングにおける実存的アプローチの中で、“気づきと学びのアプローチ”がある。
この考え方の基本は、人生のすべての出来事には意味と目的があり、すべては自己成長のためにあるというものだ。
すべてに意味があり、気づき、成長する。
その子と一緒にいることでその子を知り、その子なりの成長の時間を共有し、この時間の中で、その時にできることを探し出すことだ。
今の教育の現場は、その子がなぜそうなったかの原因探しばかりをし、解決策を導いてこなかった。
これからは、原因探しを止めて出来ること探しをすることだ。
心理学者のビクトール・フランクルは、絶望のナチス・ドイツ収容所時代のことをこのように言っている。
「生きるのが虚しいとき、三つの価値を見つけようとした。
ものを創る“創造価値”、人や事との出会いの“体験価値”、困難な運命に耐え抜いて得た“態度価値”によって、生きる意味を見つけだした。」
これによって、収容所の多くの人は自らの命を絶たずに生き抜いた。
これを言葉にすれば、
「どんな時も人生には意味がある。あなたのことを待っている人や、必要としている誰かがおり、あなたのことを必要とする何かがあり、あなたに出来ることがある。」
「あなたが人生を諦めたときも、人生はあなたをあきらめはしない。あなたが息をひきとるまで。」
である。
実存主義による教育カウンセリングは、自分の人生を自分で決めて(創って)ゆく「自己決定」と、「出会い」である。
「自己決定」とは、自分の人生の主人公は自分であることに気づき、自覚することである。
そのために今求められる力は、学力よりも“キャリア力”と“結婚力”であると思っている。
「出会い」とは、自分を持った人間同士が心のふれあいをすることだ。
だからこそ、今日お集まりの皆さん一人一人が子どもたちと同じ時間と空間を共有していただき、“気づきと学びのアプローチ”で正面から取り組んでいただくことを期待したいと思う。
“結婚力”という言葉があったのですね。
これはすごいと思いました。
若いカップルに「つき合って欲しいとどちらから告白したのか」についてアンケートを採ったそうです。
その結果、6割を超えて女性からだったそうです。
その女性に、さらに聞くと9割を超えて「本当は男性から告白して欲しかった」と応えたというのです。
女性からすれば、いくら待っていても男性から声をかけてくれないから、しびれを切らしたということです。
強い男を育てることは、色んな意味で大いなる価置を持っていると思います。
いみじくも、諸富先生は次のようにおっしゃいました。
「七転び八起きのくじけない心を養うことは勿論ですが、出来れば男の子中心で家事の手伝いをさせること。そして、お母さんには、男の子が自慢に思えるような、小綺麗なお母さんでいつまでもいて欲しいのです。男性が女性に告白できるかできないかは、少なからずこのことが影響していると思うのです。」
人間という生き物の本能を、人間らしく覚醒させることが重要なのだと感じた、最高の講演でした。
少子化対策
三豊市でも、第2次ベビーブーム世代がまだ30代であるあと五年の間に、速やかに有効な少子化対策を実施すべく、“三豊市の「子育てプラン」”に基づく政策を展開しようとしています。
10月28日のこの場でもお伝えしたように、「少子化対策」イコール福祉による子育て支援と親の就労支援が多くを占めています。
良くできたプランであるとの認識には変わりありませんが、私は、「どんな人を育てるのか」の使命感にも似た覚悟が見えていないようでなりません。(それは、これからなのかも知れませんが)
平成18年6月20日付けの、国の少子化社会対策会議から出された【新しい少子化対策について】では、
「子ども・子育て応援プラン」で推進された従来の対策のみでは、少子化の流れを変えることはできなかったことを深刻に受け止める必要がある。
とし、
若い世代の不安感の原因に総合的に対応する必要。
を指摘しています。
その上で、『新たな少子化対策の視点として』
①社会全体の意識改革
家族の絆や地域の絆の強化をし、生命を次代に伝え育んでいくことや家族の大切さが理解されることが重要である。
②子どもと家族を大切にするという視点に立った施策の拡充
子育て支援は、親の負担を軽減することのみが目的ではなく、子育ての喜びを実感できることを通じて、家族機能や家族の絆を強める施策の推進が必要である。
と記されています。
最後には、
少子化問題は、我が国のあり方が問われる課題であり、この国に暮らすすべての人が「少子化対策」を、国の基本にかかわる最重要課題として取り組むべきだ。
といっています。
私は、福祉と教育を分けた考え方の「少子化対策」は、無意味だと思っています。
子育て支援施策を推進することによって、「どんな人を育てるのか」が先立つのが基本だと思っています。
それは、この社会が子どもたちに対して、「何を期待するのか」であるとも思っています。
「どんな暮らしをして欲しい」を求める前に、「どんな人になって欲しい」の願いが重んじられる社会であって欲しいと言うことです。
子どもたちにこの国の未来を託さなければならないのです。
江戸時代に生きた、儒学者の貝原益軒は 「およそ小児の教えは早くすべし」 と言っています。
また、
「人生生まれて学ばざれば、生まれざるに同じ。
学んで道を知らざれば、学ばざるに同じ。
知って行なわざれば、知らざるに同じ。」
との言葉を残しています。
久しぶりに、心の琴線に触れる心に染みこむ言葉に行き当たりました。
私は「少子化対策」には、子どもを産み育てる若い世代の皆さんが、人を教え育てることの“愛くるしさ”と“浪漫”を感じることのできる、人肌の政策展開がなければならないと思っています。
小倉百人一首
グローバル化社会に対し、英語教育の強化が言われてきました。
これに対し、しっかりとした母国語教育が先ではないか、との意見も少なくありませんでした。
以前から、三豊市の特色ある教育のひとつに、「美しい日本語教育」を掲げてはどうか、との意見を持っていました。
そん折り、10月31日(水)に桑山小学校で取り組んでいる授業の、見学をさせていただく機会がありました。
5・6年生合同の「小倉百人一首」の札取りゲームです。
4~5人を1チームとした10チームが、A・B・Cの3リーグに分かれリーグ戦を行います。
その結果、上位リーグ最下位チームと下位リーグ1位チームが入れ替え戦を行い、より上のリーグを目指し競い合うのです。
子どもたちは一生懸命でした。
「小倉百人一首」は、藤原定家(1162~1241)が小倉山荘で選んだと伝えられています。
まさに、平安から鎌倉へと実権が移り、貴族から武家の時代への大きな変動の時代の中にありました。
春夏秋冬の歌32首・恋歌43首・その他旅歌25首で構成され、古き良き万葉の時代を愛おしみながら選んだのではないかと、その光景が彷彿としてきます。
子どもたちに、大方を占める恋の歌が理解できるのかどうかは問題ではありません。
古典という日本の文化・伝統・歴史があることを知り、触れる機会を持つことが重要だと思うのです。
何かの形で栄養となり、大人になって初めて「ハッ!」と気づく瞬間があると期待しているのです。
“日本”を知り愛する、心豊かな日本人を育てない限り、本当に世界とのコミュニケーションが取れたことにはならず、グローバル化社会の一員になったとは言えないと思っています。
英語で『何を伝えるのか』が重要なのです。
美しい日本語から生まれた思いや考えを、しっかりと世界に発信できる人に育って欲しいと、心から願っています。