変化

国政が風雲急を告げています。
「近いうち解散」 などと揶揄される中で、香川県では、ある保守系政党が国政選挙に向けての候補者公募による選考会を実施しています。
元官僚や元新聞記者、元サラリーマン、元議員など、色んな分野からの応募があり、それぞれが所信表明して国の主要政治課題について質問を受けた後、投票で決定されているようです。
わが国の、戦後の政治を牛耳ってきたあの政党ですら、当然のように公募による候補者選考をおこなっているのです。
このことは、国政選挙に対する国民の向き合い方が、少しずつですが、しかし、足元から確実に変化し始めていることの表れだと感じています。
私は、某月刊誌の文章にあった、誰もが知っている 『兎と亀』 の話を忘れることなく、活動していきたいと思っています。
「誰が見ても勝てたはずの兎が、なぜ、負けたのか?
それは、兎は勝つために亀を意識したからです。
対して、亀は兎に勝つためではなく、自分のできることで信じる道を一歩ずつ歩んで来たにすぎなかった。」
どこまでも永遠に続くかと思えるこの夏の暑さも、時折吹く風に変化を感じます。
変化とは、気付かないときに、既に起きているものなのではないでしょうか。

視察研修の受入・新温泉町

兵庫県美方郡新温泉町議会の皆さんが、8月21日(火)に行政視察研修のため来庁されました。
冒頭の 『環境福祉常任委員会』 委員長の挨拶で、 「新温泉町は、日本海に面し鳥取県と接するところにあり、兵庫県の北西の端に位置しており、山陰海岸ジオパークや松葉ガニ、但馬牛の他、湯村温泉のある観光資源豊かな町です。」 との紹介がありました。
今回の行政視察研修の目的は、三豊市バイオマスタウン構想における [トンネルコンポスト方式] と [竹資源の利活用] についてでした。
主に時間を占めたのが、 [トンネルコンポスト方式] によるごみ処理についてでした。
新温泉町では、1市2町の広域による焼却処理施設建設計画が、平成10年から国の指導によって進められてきており、すでに用地確保され平成28年の稼動が決定されています。
このような現状においてなお、 [トンネルコンポスト方式] に興味を示し、地域産業である但馬牛の牛堆肥処理に活用できないかと、研究に努めているようです。
視察研修先の選定に当たっては、 「2012年1月22日付けの読売新聞の情報で、全国初のごみ処理施設実現に挑戦する、『三豊市』 という 《面白い》 自治体のあることを始めて知った」 ことによるそうです。
地域経済活性化と財政負担軽減にあわせ、地球環境保全にもなり、すべてがウインウインウインを目指し、怯まず勇気をもって実現に向け取り組んできたことが、地名度向上にもつながっていることを実感することができました。
ごみ処理は行政という公共の責任であることを大前提に、1市2町の広域行政での施設建設を選択した新温泉町に対して、民間による公共サービスを取り入れて、その責任を全うしようとする三豊市の方向性は、 “財政負担と公共” のあり方について考えさせられました。
また、ごみの排出方法や施設建設地選定の課題について話をする中で、 「市民一人ひとりが公共なのだ」 という思いが浮かんできたのです。
視察研修は、 「訪問するもヨシ!」 「受け入れるもヨシ!」 です。
新たな気付きをいただいた新温泉町議会の皆さんに感謝します。
丸亀市にあるトンネルコンポスト実証実験プラントの見学に向かう、インパクトの強い 《面白い》 新温泉町のバスを庁舎玄関から見送ったのでした。

第5回 会派「議会報告会」 のお礼

近年の夏には珍しい夕立がありました。
8月18日(土)、三豊市議会会派 「三豊市民クラブ」 の議会報告会の会場設営に取り掛かるために、山本町保健センター玄関に到着した、まさにその時でした。
プロジェクターにノートPC、スクリーン、延長コードなどの搬入作業を狙い済ましたように、大粒の雨が一瞬のことでした。
少しは涼しくなってくれるのかと期待したのですが、それは淡いものでした。
夕刻とはいえ、まだまだ暑い中、 『第5回 三豊市民クラブ 議会報告会』 に、山本地域市民の皆さんが多くを占める50名ほどの参加をいただきました。
3つの常任委員会と3つの特別委員会及び、会派の視察研修・勉強会について担当ごとに報告を行い、その後に、質問時間を設けました。
いくつかの質問や提言をいただき、実りある意見交換ができたものと思います。
その場でお答えできなかった点については、後日、確かな内容をお届けすることとしています。
昼間お仕事でお疲れの上、暑い中、参加いただいた皆様に、お礼申し上げます。
第6回となる次回は、来年2月ごろに三野町で開催の予定です。
ありがとうございました。

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閉会中の 「民生常任委員会」・4

6月定例会閉会後、議会における審議結果報告や視察研修などで、慌しく時を過ごしていました。
8月13日(月)に、6月定例会閉会後始めての 閉会中の 「民生常任委員会」 が開かれました。
協議題は、環境部から 「一般廃棄物の運搬及び処分業務委託業者の募集結果について」 と 「火葬場整備事業について」 の2件の報告で、健康福祉部からは 「山本町民いこいの家の利用について」 の報告でした。
「一般廃棄物の運搬及び処分業務委託業者の募集結果について」
クリーンセンター閉鎖後の、三豊市のごみ処理施設と位置づけられるトンネルコンポストが稼動するまでの空白期間、三豊市民から出されるごみをどのように処理するかが検討されています。
委託業者の募集(月日付けの書き込みを参照)に対し、7月17日の締切期限までに2グループから応募がありました。
これについて、 『三豊市一般廃棄物の運搬及び処分業務委託候補者審査委員会』 の審査の結果、両者を委託候補者として、三豊市を北部と南部の2分割委託したいとの報告がされました。
委託候補者は、次の2グループです。
【北部地区━詫間・三野・仁尾】
(株)富士クリーン [綾歌郡綾川町] ・・・焼却施設・最終処分
(有)詫間清掃 [三豊市詫間町] ・・・積み替え・中間処理施設  
【南部地区━高瀬・豊中・山本・財田】
番の洲エコサービス(株) [坂出市] ・・・焼却施設・最終処分
(株)パブリック [観音寺市] ・・・中間処理施設
(有)丸亀リサイクルプラザ [三豊市高瀬町佐股] ・・・積み替え施設
ごみ処理にかかる運搬及び処分単価と委託期間は、
“燃やせるごみ” 24,000円/t(税別) 平成25年4月1日~次期ごみ処理施設稼動までの間
“燃やせないごみ” 15,000円/t(税別) 平成25年4月1日~平成30年3月31日あんでの5年間
「火葬場整備事業について」
すでに決定されている2ヵ所の火葬場整備の現状報告がありました。
【北部地区━既存施設である七宝斎苑の増改築】
未買収地の取得交渉の前段として相続登記を進めるとともに、地元説明会を行っています。
【南部地区━既存施設である山本財田斎場の周辺地に新設】
地元同意を得て、アクセス市道の調査測量業務を開始するとともに、用地買収業務と地元対策協議に入ります。
また、基本設計は、プロポーザルによる全国公募を考えており、適切な時期に審査委員会を立ち上げ、募集要項及び審査基準を検討したいとの説明がありました。
「山本町民いこいの家の利用について」
この公共施設は、昭和61年3月にクリーンセンター建設にかかる地元対策事業として建築されており、クリーンセンターの燃焼熱で沸かしたお湯の浴場が完備された、住民のいこいの場となる福祉施設でした。
しかし、平成20年のレジオネラ菌事件で使用が休止されてから、今日まで利用されていませんでした。
建築から26年が過ぎようとすることや、クリーンセンター閉鎖が平成25年3月末であることなどから、社会福祉施設としての有効利用の検討が始まります。
知的障害者施設である 『まるやま作業所(社会福祉法人三豊広域福祉会)』 から、軽度障害者のグループホームとして利用したいとの要望がありました。
7~8人程度が生活できるよう改修し、ここを拠点として利用者が仕事場に通える環境を整えたいとのことです。
市としてこの要望に対して、10~11月を目途に公共施設の有効活用方針を決定していきます。
重大な課題が次々と控えています。
誰もがよかったと実感できる結論を、バランス感覚を研ぎ澄まして導いていきます。

生と死

異常な暑さの今夏も、このごろ夜などは、微かに空気に変化が感じられるようになってきました。
祖先の霊を供養するお盆を迎えようとしています。
日常の喧騒から一時はなれて、たまには、お墓参りに出かけようと思っています。
物としての 肉体 はなくても、 魂である 精神 はそこにあります。
「生命(いのち)あるものは、必ず滅ぶ」
生まれた瞬間から死はそこにあります。
唯一永遠は、祖先から引き継いだ生命(いのち)を、懸命に生き、それを子孫につないでいくことで、魂をつないでいくことです。
こんなことを考えていると、 「今を懸命に生きる生活の中に、 死 というものが当たり前に意識できる社会」 でありたいと、願わずにはいられなくなってきます。
それは、 生 を見つめることと同じだからです。
私たちは、 死 から目を背けてきたことで、 生 を軽んじてきたのではないでしょうか?
死 とは、汚らわしく忌み嫌うものなのかを自らに問いかけながら、市民の皆さんには、人や物の最期の迎え方を問いかけていきたいと思っています。
三豊平野を一望できる、七宝山の裾野にある詫間家のお墓の前で、 なぜか、 『ゴミ処理施設』 や 『火葬場』 のことが頭の中を陽炎のように・・・・・

『三豊市民クラブ会報 5号』 完成

三豊市議会の会派である 三豊市民クラブ の、第5号となる会報紙が完成しました。
これまで、会派 「議会報告会」 にあわせて、 『三豊市民クラブ会報』 を発行してきました。
前回のこの場でお知らせしたように、8月18日(土)に開催する、第5回三豊市民クラブ議会報告会で行う、内容をまとめた構成となっています。
発足当時11人の会員であったのが10人となり、10人が9人へとメンバーは減少してきましたが、三豊市議会の中心会派として、活動するに相応しい選りすぐりのメンバーとなっていると思っています。
宝城会長を中心に、ワイワイ ガヤガヤ、なんじゃ かんじゃ、とやりあいながら編集しました。
ご一読ください。
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第5回 会派「議会報告会」のご案内

三豊市議会の会派のひとつである 『三豊市民クラブ』 の議会報告会が、8月18日(土)に山本町保健センターで開催されます。
三豊市民クラブは、平成22年1月の三豊市議会2回目の選挙の後、選出された議員26名の内11名で結成されました。
これまでの2年余の間に2名が脱会し、今回は9名での報告会となります。
会派結成時の決意がぶれぬように、さらに充実した報告会ができるように努めていかなくてはなりません。
議会基本条例制定によって、議会全体での議員全員による 「三豊市議会 議会報告会」 が実現するまで、三豊市民クラブは、会派報告会を継続していきます。

この国のかたちを変える!

「地域主権型道州制 四国州政治家連名結成総会」 の案内がありました。
『松山維新の会』 幹事の宇野浩松山市議会議員と大亀泰彦議員のお二人が、わざわざ三豊市まで足を運んでくださいました。
“この国のかたちを変える! 地域主権型道州制を実現させよう” をスローガンに、 「基礎自治体と道州、国のそれぞれの役割を明確にし、これまで国の仕事とされていたことを道州に移し、都道府県が行っていた仕事を基礎自治体の市に、市町村がしていた仕事の多くを民営化またはNPO化して、地方行政機構をスリム化する」 というものです。
平成24年9月1日(土) 四国州政治家連名結成総会が予定されています。
私は、このうねりに乗り、、この結成総会に参加します。
すべては、世界の最前線を行く少子高齢化社会となるこの国の、生き残るに相応しい仕組みとするために “この国のかたちをかえる!” 必要があるからです。
私が議員になろうと決断した原点はここにあります。
ついに、動くときが来たと感じています。

民生常任委員会視察研修報告・3

民生常任委員会視察研修の最終日、7月20日(金)に訪問したのは、横浜市にある私立の認定子ども園 「ゆうゆうのもり幼保園」 です。
“子どもを大切にする” ことを、建物でメッセージとして伝えたいために、設計には並々ならない思いが注がれています。
設計は、(株)環境デザイン研究所・東京工業大学教授の仙田満先生が手がけ、保育所と幼稚園の機能を融合した施設で日本を代表する施設の一つとして、皇族も視察に訪れるほどです。
保育理念である 「子ども主体の保育」 を実現するために、子どもが自発的に遊び行動したくなるような仕掛けを創造的に取り入れています。
幼稚園と保育園の一体化施設とするために、園児と関わりを重視した保育師や先生の拠点を設け、子どもたちの状況が見渡せ、すべての園児と常に関わることができるように設置しています。
また、子どもたちが一日の大部分をすごす施設として、発達段階にあわせた多様な環境を作るために、遊びの中でかくれた場所をあえて設け、色んな体験ができるようつくられています。
理事長である、渡邉英則さんの “子どもを大切にする” 思いは、私たちの意識をはるかに超えて、桁違いです。
私には、渡邉理事長の保育と幼児教育に対する情熱を、皆さんに、言葉でお伝えするにはあまりにも力不足です。
三豊市の子育てに関わるすべての市民の皆さんに、 「ゆうゆうのもり幼保園」 を自分の目で見ていただきたいと、心の底からそう思っています。
そして、渡邉さんと “子どもを大切にする” こととはどういうことなのかを語り合っていただきたいと思っています。
以上で、4回に渡っての 「民生常任委員会視察研修報告」 を終わります。

民生常任委員会視察研修報告・2

民生常任委員会視察研修2日目の7月19日(木)は、長野県佐久市における 「健康長寿のまちづくりについて」 の報告です。
佐久市は、長野県の東部にあり、県下4つの盆地(平)の一つである佐久平の中央に位置し、海抜700m、面積424k㎡、人口10万人の、日本で一番海から遠い高原都市です。
北陸新幹線が開業して、佐久平駅が置かれたことで、首都圏との交通の便がよくなり、特に駅周辺は急速に市街化が進んでいます。
このような環境変化の中にありながらも、ぴんころ地蔵に由来する “ぴんぴんころり” 合言葉で、健康長寿のまちとして、日本一県の長野県の中でもトップクラスの実績をあげています。
佐久市の国民保健・老人保健の一人当たりの医療費は、
・終末期に医療費をかけない
・自然の看取り
・入院期間が短い
等の要因で、全国平均や長野県との比較において、低額ととなっています。
国保の全国平均(H22年度) 295,000円
に対して、長野県 275,000千円
佐久市 255,000円
老人医療費の全国平均(H22年度) 904,000円
に対して、長野県 770,000円
佐久市 727,000円
このような成果をもたらしているのは、市民上げての健康長寿のまちづくりがあるからです。
自主的組織活動を通じて、先ず、自らの健康意識を高め、それを地域に広めていく 「保健補導員」 が効果をあげています。
昭和46年に設立された長野県国保地域医療推進協議会により保健補導員が組織され、地域の健康の担い手として 「自分の健康は自分たちでつくる」 という意識で、活動が推進されてきました。
この推進には、 「医療が地域に出て行く」 という考えの、国保浅間総合病院の故吉澤名誉院長の力添えが大きかったのです。
佐久市保健補導員会の設立は、平成17年の1市2町1村による合併で、新市においても設立され、さらに充実したものとなっています。
保健補導員会の概要は、選出方法として市内の約30~50世帯に対し、補導員1名を基準とします。
現在、女性688人、男性22人の計710人が、任期2年、年額報酬2,200円で市民の健康意識向上に関わっています。
次に、高齢者福祉による健康長寿のまちづくりは、佐久市高齢者福祉課が実施する、高齢者支援メニュー74事業と、地域支援事業等で取り組まれています。
また、市内には、市立浅間総合病院(230床)と厚生連佐久総合病院(800床)の2つの総合病院があり、これらを拠点として、高齢者医療が行われてきました。
昭和30年~40年代、旧佐久市は脳卒中死亡率が、全国一高いまちでした。
これに対し、市立浅間総合病院では、 「減塩運動」 「一部屋温室づくり運動」 「食生活改善運動」 等の予防活動に、行政・保健補導員が一体となり取り組みました。
佐久総合病院では、医師が発信源となり塩分の取りすぎをなくし、たんぱく質を多くとるなどの指導を行うことで、健康管理を推進しました。
これらの取り組みによって、脳卒中の死亡率が全国平均を下回る成果をあげるとともに、平均寿命も大幅に延びるという結果が得られ、全国から注目されるようになりました。
現在、佐久市では、保健・高齢者支援のために保健予防活動を、行政と市民が一体となり 「世界最高健康長寿都市」 を目指して、事業推進しています。
三豊市においても、医療費増加による過度な財政負担を被らないためにも、いつまでも健康で元気に暮らせる健康長寿のまちづくりを、行政・市民が一体となり、誰もが目に見える形で示していく必要性を痛感した研修でした。