「たくままさし通信・15号」が完成

1年以上も期間が開いてしまいましたが、「たくままさし通信・15号」が完成しました。平成27年(2015年)3月から28年(2016年)2月までの1年間、三豊市議会副議長の職をお任せいただいていたため、一議員としての報告を控えていました。
報告したいことは多々ありますが、先ずは復帰のあいさつ代わりに今号をお届けします。

また、この1年間、民間の国際奉仕活動団体の地元クラブ会長も務めさせていただいていました。これまでの議員活動にこの貴重な経験をあわせ、社会奉仕と地域貢献の実践を通して、地域課題の解決に向けた提案をしていきたいと考えています。

この投稿をご覧の方には必要ないもかもしれませんが、もっと多くの方にご覧いただく機会を設けたく、「たくままさし通信・15号」にはQRコードをいれています。今後ともよろしくお願いいたします。

たくままさし通信15号

平成28年度閉会中の民政常任委員会・第3回

本年度に入って3回目の閉会中の民政常任委員会が、平成28年5月20日(金)に開催されました。

所管部局である市民部と環境部から報告がされました。健康福祉部からの報告はありません。

【市民部】

●支所における市民課業務の年代別傾向について   支所に訪れた「戸籍届出人」「住民移動の届出人」「証明書の交付申請者」の年齢別調査結果の報告があった。今後、支所業務の充実のための資料として参考とする。

【環境部】

●一般廃棄物の運搬及び処分業務委託契約に基づく通知について   富士クリーンに対し一連の契約破棄行為に対する損害賠償額を、弁護士と相談し決定したので先方へ通知する。その額は、処分先が見つからなかった場合の予測された損害額は1億77万円余と算出されるが、幸いにも処分先が見つかったため実害がなかったため、その1割としたい。

●三豊市北部火葬場(仮称)について   基本設計が終わり、8月に実施設計を完成するよう進めている。平成30年早々の稼働予定で取り組んでいる。

 

以上で、報告を終わります。

水族館建設計画

三豊市が、平成26年9月に1億円で取得した「讃岐造船鉄工所跡地(2.4ha)」への水族館建設計画が、本年度に入って次なる段階に入っています。

そもそも、この計画は高松市にある屋島水族館が閉鎖されることをきっかけに、三豊市と日プラ株式会社(水族館用アクリルパネル世界1のメーカー)との間で事業検討協議が始まったという経緯があります。検討協議の間、屋島水族館再開の可能性が発生し、状況が大幅に変わっています。

このような現状を加味したうえで、三豊市建設規模を 「延べ床面積5,000㎡以上」 「年間入館者数20~25万人」 「約20億円の投資」 で、事業採算が見込めるという『事業可能性検証業務』の検証結果を公表しています。

市民の皆さんには、一般的に「水族館建設計画」とお伝えしていますが、正式には「詫間港周辺地区にぎわい創造事業(仮称)」といい、市想定する事業スキームを整理すると次の4点になります。

⑴事業範囲(官民役割分担)について   民間事業者が水族館を核としたにぎわい創造事業(設計、建設、維持管理、運営)を一体的に実施する

⑵事業方式について   市は事業用地を提供し、民間資金を活用した民活手法とする

⑶事業形態について   独立採算型(土地コストは除く)とする

⑷事業期間について   20年(維持管理・運営期間)が望ましい

本年度当初予算において「造船跡地検証業務委託料」として2,370万円を計上しています。『水族館を核にしたにぎわい創造事業』として、この場所にふさわしい事業コンセプト案と、200億円程の経済波及効果が想定されることを踏まえ、市の今後の取り組み方針を見極めていくこととしています。

なお、水族館施設建設の着手時期は、防潮堤を含む護岸建設工事が、県事業として平成30~31年ごろの完了予定であるため、今後「水族館建設計画」が決定しても、さらにその先となるようです。

10年目の三豊市子ども会育成連絡協議会総会

三豊市子ども会育成連絡協議会が発足して10年目の総会が、5月17日(火)に市民交流センターで開催されました。三豊市の誕生とともに結成され活動が行われており、8年程前から会長として運営に携わってきました。新たな10年に向けての節目の年となる総会です。変わろうとする子ども会活動について、改革への思いを期待を込め挨拶の言葉にしました。

 

「昼間のお仕事で何かとお忙しいところ、三豊市子ども会育成連絡協議会の平成28年度総会に、このようにたくさんのご出席をいただき、ありがとうございます。また、日ごろは子ども会活動にご理解とご協力をいただき、この場をお借りしてお礼を申し上げます。本日は、来賓に三豊市教育委員会大方教育部長、三豊市議会城中議長、香川県子ども会育成連絡協議会矢野副会長にご臨席いただいております。ありがとうございます。

さて、三豊市が誕生し10周年を迎えています。三豊市子ども会育成連絡協議会も同様に、発足して10年の年月を重ねてきており、今年は新たな時代への節目の時であると捉えています。これまでは各地域間の融和、調整に軸足があったように感じていましたが、これからは市子ども会として、個性的で独自性のある事業展開を行っていきたいと考えています。その方向は、熊本・大分の震災でも明かなように、子どもも地域の一員であり、地域のために役に立ち、ともに生きようとする力を高めることであると思います。

子ども会は、学校、家庭、地域が連携し活動することのできる最適の場です。その活動を、より一層推進していくために、三豊市子ども会育成連絡協議会は、‟変わります”。保護者の皆さんには、最も身近な単位子ども会や校区子ども会の活動に集中して頂き、市子ども会育成連絡協議会の活動が負担になったり、やらされ感のないように変えていきます。

本日提案させていただく議事についても、昨年度実施したアンケートの分析結果を踏まえ、組織や役割、行事を大きく変更したものとなっていますので、よろしくお願いいたします。

終わりになりますが、私が最近気に入っている言葉を紹介させていただきたいと思います。「人は人中、田は田中」という言葉です。古くからあるようなのですが、誰が言ったとわなしに伝えられている言葉です。「人は一人では生きていくことができないし、たくさんの人の中でないと成長も出来ない。良い田に囲まれていなければ、自分の田だけ一生懸命世話をしても良い田にならない」ということです。皆さんのお子様が、子ども会活動を通して地域とともにみんなで成長していくことを願い、開会にあたっての挨拶といたします。」

 

「子ども会活動なんて・・・」と思っている人もいるかも知れません。子ども会活動には「自ら学び育つ」要素が含まれています。この時代だからこそ、子どもたちが生きる力を身に着けるための事業の充実が不可欠です。

三豊市を、子ども会活動の活性化によって、子育てが楽しい日本一のまちにします。

 

平成28年度閉会中の民政常任委員会・第2回

本年度第2回の閉会中の民政常任委員会が、5月10日(火)に開催されました。次の通り報告します。

 

1.バイオマス資源化センターみとよ事業について    建設現場の視察を行った後、平成27年度の国からの補助金交付額確定と、平成28年度補助金採択がされたことの報告があった。続いて、三豊市次期ごみ処理業務の委託料金に関する合意書(案)についての協議を行った。

補助事業者である(株)エコマスターに対する、平成27年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(廃棄物エネルギー・低炭素化促進事業)の交付確定額は、1億23,471,000円。平成28年度同上の補助金(低炭素型廃棄物処理支援事業)の採択は、廃棄物燃料製造事業として、2億50,765,000円(消費税抜き)を上限として、本年度末に交付額の確定がされる予定。バイオマス資源化センターみとよ整備に係る国庫補助金の内訳は、総事業費16億6,245千円に対し、補助対象額11億22,711千円で、補助金は対象額の1/3であるため、約3億74,000千円となる。なお、補助金は、事業主体である民間事業者(株)エコマスターが交付対象者である。

三豊市次期ごみ処理業務の委託料金に関する合意書(案)は、平成28年4月19日付で本年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金の採択を受けたことで、締結したいとの説明があった。委託料金は、1t 当たり2万5千円(消費税抜き)以下とする。委託料金の確定は、今後の補助金の支給状況において確定することとし、2万5千円(消費税抜き)を上回らないものとする。

 

所管部局の報告事項は、環境部と健康福祉部から報告がされた。

【環境部】

●バイオマス資源化センターみとよ整備に係る工程について    本年11月に完成し12月~H29年3月にかけて試験処理運転を行い、4月より本格稼働を予定している。

●地方公共団体カーボン・マネジメント強化事業について    国の進める2030年度温室効果ガス排出目標に対し、公共施設の削減目標を定めカーボン・マネジメントに取り組む事業に応募する。

●三豊市一般廃棄物(可燃ごみ)一部臨時処理等について    本年4月から行っているクリーントピア丸亀での処理の状況報告があった。16t弱/日で適切に処理されている。また、前年度まで北部の可燃ごみ処理を委託契約していた民間事業者の、契約違反に対する法的対応の現状の報告がった。

●三観衛生組合し尿処理施設解体工事について    9月末で完了予定で進んでいる。組合組織の解散は、本年度末の予定。

●潟満地区農業集落排水処理施設機能強化対策事業について    平成27年度に45,400千円で着手し、本年度は引き続き20,000千円の予算で改修する予定。

【健康福祉部】

●三豊市病院事業会計(西香川病院)について    平成27年度決算において、指定管理料の予算不足361万円が判明、不足分を平成28年3月31日付で専決処分による補正予算で対応する。原因は、指定管理料の計算に含んではならない文書手数料交付金や修繕費等の見込み誤りによることだ。予算では7,480万9千円であったが、積算の結果平成27年度指定管理料は7,854万9千円となる。

●財田診療所第2医師住宅について    「財田の農業を考える会」と貸借に関する協定書を締結した。財田地区で就農し定住する予定者に限り、使用貸借する。協定により見込まれる効果として、維持管理経費を市が負担しなくて済む。また、遊休施設の有効活用につながる。今後、地方公共団体金融機構の起債の償還が終了する平成33年度末には、施設の売却も含め検討する。

 

以上で、閉会中の民生常任委員会の報告を終わります。

教育カウンセラー協会の総会と研修会

本当に久しぶりですが、香川県教育カウンセラー協会の総会と研修会に参加することができました。会員になって10年近くになるでしょうか。ずっとご案内をいただいていたのですが、いつのころからでしょうか、まったく都合がつかず欠席続きだったのです。参加できるときはできるもので、できないときはできないものだと、当たり前のことを感慨深く思っています。

平成28年5月7日(土)に開催された、「2016年度香川県教育カウンセラー協会 第1回研修会」は、総会と同時に行われる研修に相応しいものでした。講師は、香川大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻教授で教育学部付属教職支援開発センター長である、七條正典先生でした。テーマは『教育相談に期待すること』で、私にとって、教育現場に求められる教育カウンセラーの、基本的姿勢の再確認をするために最適の内容ででした。

 

教育大学院のシンボルは紙飛行機だ。NHKの連ドラの「あさがきた」の主題曲は 365日の紙飛行機 だが、歌詞の内容が人の生き方を紙飛行機に例えて、前向きで希望を感じるものであり、教育相談やカウンセリングの在り方を表しているようだ。また、今放送中の「ととねえちょん」では、植物の研究に熱中し地面しか見ていなかった大学生が、あるきっかけで空を見て月が美しいことに気付く。視点を変えることでものの見え方が変わるし、目の前にあるのに気付かなかったものが見えてくるのだ。教育相談や生徒指導では重要な要素だ。

教育相談は、「好ましい人間関係を育て人格の成長への援助を図る」もので、特定の教員だけが行う性質のものではなく、相談室だけで行われるものではない。

生徒指導は、「教師と生徒の信頼関係と生徒相互の人間関係を育てる。生徒が自主的に判断、行動し積極的に自己を生かしていくことができるよう」指導・援助することだ。言わば、『自己指導能力』の育成を目指すことだ。

教育相談は、個に焦点を当てる。一方、生徒指導は集団に焦点を当てる。この2つの関係と目的は、個→社会→自己指導能力 へ発展させ、『社会的自己実現』に導くことだ。言い換えれば、《集団社会の中で自己を生かせるようにする》ことだ。

教育相談の基本は、傾聴を中心とするカウンセリングであるため、教師は基本的なカウンセリング技法を習熟しておくべきだ。教師が問題を解決するのではなく、本人が解決できるようガイダンスするということだ。例えば、旅行者の希望を聞いて、ガイドはそれが叶うようメニューを提案してあげることと同じだ。

生徒指導もカウンセリングもそのエッセンスは、児童生徒の問題解決や成長を促す「援助的コミュニケーション」にあると考える。さまざまな問題解決の支援と、成長促進への支援で、『成長促進型生徒指導』とすることで『自己指導能力』の育成に向けていく。要点として、教育相談やカウンセリングとの連関を大切にして、3つの指導原理で援助する。 ①子どもの自己理解を尊重する ②子どもの問題解決力を援助する ③価値観の提供など開発的な援助を工夫する

学校で教育相談活動を行うとき、その方法としてカウンセリングの発想で子どもにかかわってみる。要点を4つにまとめる。 1.子どもの言葉に真剣に耳を傾ける 2.子どものありのままを受け入れる 3.子どもの自己指導の力を大切にする 4.日々の子どもとのかかわりを大切にする

次に、教育相談において「つなぐ」ことは重要だ、カウンセラーが相談室でできることには限界がある。問題解決には、子どもをとりまく人的資源を生かし「つなぐ」ことが欠かせない。「今日、この時」でなくてはならないことがある。「つなぐ」とは、そのタイミングを逸しないための重要な選択肢の一つだ。日ごろから人間関係を良好なものとして、素早く対応するためのチームによる支援体制や、ケース会議を組織することも有効だ。

最後に、「成長促進型生徒指導」の視点を生かす要点を5つあげる。 ⑴問題解決に向け「考える」場や機会の提供 ⑵視点の変換を促す「変える」資料や情報の提供 ⑶それぞれのよさを「生かす」場や機会の提供 ⑷互いの関係を「深め・広げる」場や機会の提供 ⑸自尊感情・価値観を「高める」場や機会の提供

冒頭で、視点を変えることで月が美しいことに気付く話をした。同じものを見ていても違うものに見えたり、そこにあるのに見えなかったものが見えるようになったりする。心も在り様や考え方、思い込みを、資料や情報の提供、場や機会の提供によって、新たな気付きに導いて欲しい。その一つの方法として、教育カウンセラー協会の事例研究発表会は有効であると考える。研修を重ねていくことを期待している。

 

自分の置かれた環境や現実を変えることはできなくても、自らの視点を変えることで世界が変わります。そのことに気付くために、教育相談も生徒指導も「つなぐ」ことが重要なのだと、再認識したのでした。

 

会派視察研修報告・3

最終日の三日目の視察先は、広島市にある「ひろしまNPOセンター」です。「もう一つの役場と小規模多機能自治について」の研修を行いました。

特定非営利法人 ひろしまNPOセンター は、それぞれの地域で様々な分野の課題に取り組むNPOに対し、自立・成長のための助言、援助、ネットワーク等の支援事業を行う中間支援組織です。主な役割として、企業や国、地方公共団体、各種研究機関との連携を図り、ヒト・モノ・カネ・情報を提供し、ともに地域課題の解決に取り組むものです。

代表理事である安藤周治さんは広島と島根をエリアに活動する、NPOひろしまね の理事長でもあり、地域で活動するNPOの活動の現状を踏まえ、「もう一つの役場(集落支援センター)」の役割と可能性について、説明をしてくださいました。

まちづくりとは、道路や橋を建設するのもそうだが、突き詰めれば暮らしの質を高めるということだ。広島県の山間部で活動する中で、1枚の写真に衝撃を受けた。お寺の屋根に穴が開いていた。誰も世話をする人がいなくなっていた。また、ある老人の言葉「誰が葬式を出してくれるのか、心配で死ねん」に住民の不安の心の声を聞いた。「もう一つの役場(集落支援センター)」の着手を決めた。

もう一つの役場&集落支援センター

合併したまちの行政の問題として、できなくなったのが住民に対する聞き取り調査だ。行政ができないことを「もう一つの役場」が取り組む必要がある。先ず、現場に立ち『あるく みる きく』から始めた。住民の「ここで暮らし続けたい」の思いを、地域として、自治会として、公民館として、「ここでどう生きていくのか」につなぎ、そのために、住民が自ら暮らす地域の経営を進める仕組みが、「もう一つの役場」である。

地域の土地利用の状況や自治会や字単位の人口年齢構成調査等、足元の現実を知るところから始めてはどうか。そこから問題点が見つかり、組織づくりに向かっていける。一つの問題点は、これまでの補助金制度は、それを活用する人材がいたが、今では活用する人がいなくなっている。形だけの住民自治をしてもオピニョンリーダーの育成ができなくなっていることだ。外からの人材(支援員)を迎え入れることも考えてはどうか。

「もう一つの役場」の新しい運営形態に、「ふるさと信託機構構想」がある。資料の通りで、可能性を感じている。三豊市の地域内分権政策の「まちづくり推進隊」制度は実に面白いと思う。私自身も、旧町へお金を渡してもいいのではないかと考えているところだった。

ふるさと信託

今回の研修で、3か所の地域活性化と再生に向けた取り組みを調査することができ、三豊市の取り組む「まちづくり推進隊」制度の先進性を確認することができました。これからの課題は、より住民生活に密着した社会インフラの維持管理や土地利用、日常生活支援、子育て支援等が、地域住民の全員参加で取り組むことができるのかどうかにかかっていると思います。その方向に、「もう一つの役場&集落支援センター(小規模多機能自治)」があるのだといえます。私の足元から実践あるのみです。

いずれも有意義な研修であったことを記して、報告を終わります。

会派視察研修報告・2

二日目の視察先は、鹿児島県鹿屋市の柳谷(やねだん)です。行政に頼らない「むら」おこしで、全国から注目を集めている「やねだん集落の取り組みについて」研修をしました。

 

鹿屋市柳谷集落は、通称を「やねだん」といい、人口280人、高齢化率40%に届こうとする、人口減少高齢社会を絵に描いたような農村です。全国のどこにでもある地方の集落が、なぜ地域再生したのかを、その空気の中に身を置いて確認するために、はるばるやってきました。

出迎えから説明、施設案内をつきっきりでしてくださったのが、自治公民館長 豊重哲郎さんです。まさに「やねだん」再生のキーマンです。豊重さんは、平成8年3月の自治会公民館総会で公民館長に抜擢されてから20年間、行政に頼らない地方再生を実践してきました。そのためには、自主財源確保が欠かせません。その方法として、土着菌を活用した取り組みや、空き家を改造して芸術家を呼び込む事業、遊休地を活用して栽培したサツマイモを原料にした「やねだん」ブランドの焼酎の開発等、独創的でオリジナリティあふれる活動に取り組み、実現してきたのです。そして、税金の払える(みなし法人)集落にまで活性化したのです。

豊重さんが、これまでの間に経験した様々な出来事の中から気付いた、教訓や確信の言葉がいくつかあります。 ①「やねだん」の唯一の資源は「人」である。やれる人たちだけで活動しても長続きはしない。地域が一致団結しなければ、まちおこしなどできない。地域活動に補欠などいらない ②人集めには仕掛け人がいる。コーディネーターは重要で、人の力を引き出し、感動と感謝で人の心をゆさぶり地域に還元するリーダーが不可欠だ ③行政にできないことは何か。それは、後継者の人材育成だ。 ④むらは住民自治。運営には人財・会計管理・組織がいる。活動の財源には、補助金は使わず、スポンサーなしで、奉仕作業をすることで自治会費をとらないと決め、自主財源を確保し企業会計を原則とする。

これらの基本的な考えが集約された言葉が、「行政に頼らない感動の地域づくり」なのです。

「やねだん」の地域再生の取り組みが成功してのは、リーダーである豊重哲郎さんの、人を感動させやる気にさせる人間力が起点になり、そこに集う人の渦が上昇気流に乗り広がっていったのです。この研修でやるべき方向性が見えてきました。私自身の住む自治会から、私自身ができることはなにかということです。実践として、未来を見据えるための基本情報となる、自治会内の正確な人口構成とその推移の把握からしていくこととします。その実績を基に、市内へと地域再生の手法を広げていきたいと考えています。

貴重な気付きを、実践していかなくてはなりません。

会派視察研修報告・1

平成28年1月19日(火)~21日(木)の3日間、三豊市議会会派「啓明会」の行政視察研修に参加しました。報告が遅くなったことで、この間に会派構成が変わってしまいました。何事も早くしなければ、何が起きるのかわからないことを改めて感じ、反省しきりです。気を取り直して、これまでと変わらず報告をします。

一日目の視察先な、福岡県大木町にある「農事組合法人 モア・ハウス」です。ここでは‟女性主役の農業”について研修しました。

大木町は、福岡県の南西部に位置し、温暖多雨の穏やかな気候であるとともに、町全体が平らで農耕地に適してています。町全域に張り巡らされた堀(クリーク)は、中世から整備されておりその恩恵を引き継ぎ、現在も理想的な田園地帯となっています。このような環境にあって、大木町は福岡県で有数のきのこ生産地となっています。

今回訪問した「モア・ハウス」は、平成9年に女性4名による共同出資で、ぶなしめじとアスパラガスの栽培を中心とする農事組合法人として、設立されました。設立のきっかけは、家の嫁であることに収まりたくなかったことです。「普通の農家のお母さんだった私たちが、素敵な田舎に変えていきたいと夢を抱いた」のです。そして、その意思を物心両面から熱烈に応援してくれた、地域の有力者の男性の理解もあったのです。

経営理念は、「生産を通して利益を生み‟素敵な田舎”の実現に貢献する」です。経営方針は、①成功は皆で分配する ②仕事は自分が背負う ③技術を向上させる ④経営をガラス張りにする として、設立から18年の実績を重ねています。

<施設内容>  ●しめじ関連施設:総事業費 1億8,453千円(内補助金 48,653千円)  敷地面積 1,612㎡  建築面積 822㎡  ●アスパラガス関連施設:総事業費 21,893千円(内補助金 4,410千円)  ハウス面積 100a  ほ場 150a

現在の理事長は、説明をして下さった大藪佐恵子さんで、6種類のきのこを栽培し、農産加工やレストラン「ビストロくるるん」を経営するなどして、年商1億5千万円を売り上げています。

「モア・ハウス」では、毎年海外へ研修に行きます。その目的は、女性である自分たちが‟素敵な田舎”を実現するためには、自分たちが「素敵なところを見に行って、素敵な生活を知る」ことにあります。農産加工品の試食も、女性の視点を重要にしており、女性ならではの感性を取り入れた経営を実践しています。

‟女性主役の農業”の成功の秘訣は、元気で明るい魅力的なリーダーと楽しい仲間がたくさん集まることなのだと思います。女性の視点による全員参加の経営実践が無ければ、成長も持続もないことを実感できた研修でした。

平成28年度閉会中の民生常任委員会・第1回

新しい年度になり初めての閉会中の三豊市議会民生常任委員会が、平成28年4月20日(水)に開催されました。報告事項が所管部局ごとに行われました。

【健康福祉部】

●粟島診療所について  粟島診療所の診療日数が、平成28年4月から水曜日の午後診療で第3、5週が休診となり、第1、2、4週の診療となった。午前は毎週月、金の診療は変わらず行う。 *志々島は、第1・第3の月曜日午後1:00~3:30の診療

●第14回三豊市子ども子育て会議実施概要について  社会福祉法人 花みずき福祉会から「小規模保育事業」(豊中町本山地区)の認可申請が提出された。利用定員は0歳児:5人、1歳児:5人、2歳児:2人といしている。

●高瀬町南部保育所整備事業の進捗状況について  周辺整備として、水路改修及び臨時駐車場の整備を、(株)弘恵土建が17,496,000で請け負う。工期は、平成28年4月12日~6月30日。今後の予定は、本体建設工事及び電気・機械設備工事を、28年5月16日に入札の予定。

●年金生活者等支援臨時福祉給付金について  「一億総活躍社会」の実現に向け、賃金引き上げの恩恵が及びにくい低所得者への支援のため、一人につき3万円を支給する。支給対象者は、平成27年度に実施された臨時福祉給付金の対象者の内、28年度中に65歳以上となる方。財源は全額国庫補助。

●介護予防・日常生活支援給付事業について  全国一律の基準によるサービスである予防給付の「通所介護」と「訪問介護」について、要支援認定者に対し、市が事業主体となり「介護予防・日常生活支援総合事業」を、平成28年4月から実施している。

地域包括支援センターだより

【市民部】

●支所・本庁における市民課業務の件数の推移について  合併からこれまでの窓口業務の変化について説明があった。戸籍、住民異動届は本庁のウエイトが大きいが、証明書の発行は支所の取扱件数は多く、より近くでの業務が求められている。平成29年度から証明書のコンビニ交付を予定している。

●確定申告に係る報告  申告場所が市内3カ所に減ったことによる影響を調査するアンケート結果の報告があった。「遠い」「待ち時間が長い」等の意見がある一方、「待ち時間が少なければ1カ所でもよい」などもあった。

●「部落地名総監の原典 復刻版」の発行・販売について  発行・販売の中止の申し入れ書が提出さてている。判例からも差し止めの方向である。

【環境部】

●三豊市一般廃棄物(可燃ごみ)の一部臨時処理について  市内北部地域の可燃ごみを平成27年度まで処理委託していた富士クリーンが、本年度4月より受け入れ出来なくなったことに対応し、クリーントピア丸亀で臨時処理するにあたり、協定書の内容の説明があった。

 

報告を終わります。